『天津祝詞』『善言讃詞』『神言』 のてほどき

(一)全文

 高夫原に神留り坐す神漏岐神漏美の命以ちて 皇御租神伊邪諾尊筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に御禊祓ひ給ふ時に生りませる祓戸大神等諸々の枉事罪穢を祓ひ給へ浄め賜へと申す事の由を 天津神国津神八百萬の神等共に天の斑駒の耳振り …

(二)大意概説

高天原においでになる男女二柱の神様(高皇産霊神、神皇産霊神)のお言葉によって、ご祖神にまします伊邪諾尊様が筑紫の日向の国の橘というところにある狭い水門(河口)、そこには、常緑木が生い茂っている河原があるが、そのような所で …

(三)字句

*1高天原    一般にはタカマガハラと読んでいるが、明主様はタカアマハラと唱えるように、「マガ」の言霊はいけないとお示しくだされた。したがって、その点をよく注意して奏上しなければならない。また、高天原の所在についても、 …

(一)全文

 敬しく惟るに  世尊観世音菩薩此土に天降らせ給ひ  光明如来と現じ応身彌勒と化し  救世の真神とならせ給ひて  大千三千世界の三毒を滅し  五濁を清め  百千万億一切衆生の大念願  光明常楽永劫の十方世界を成らしめて …

第二章 すべてのものが正しき時所位を得ること

 無量無辺の大慈悲に天魔羅刹も服ひて諸悪邪法は改り夜叉龍神*2も解脱為*3し猪善仏神咸く其志を遂ぐるなり山川草木尽く真神の威徳に靡ひて禽獣虫 魚の未迄も悉其所を得ざる莫し    大意  このようなありがたい世の中をつくっ …

第三章 地上天国の様相

 応に此紫微実相世界にて 迦陵頻迦は空に舞ひ 瑞雲天に靉けば 万華馥郁地に薫じ 神殿玉楼聳り建ち 救世の神館霞みつつ 黄金の甍燦燦と 陽に照り映ず光景は 実にも天国楽土なり    大意  まことに、このような状態になるこ …

第四章 みろくの世の物と心の豊かなるありさまのこと

五穀稔りて蔵に充ち 漁豊に天ケ下 生とし生ける億兆の 歓ぎ賑はふ声々は 津々浦々に満ち弥 り国と国との境無く 人種等の憎しみや 争闘事も夢と消へ 一天四海*1おしなべて 大光明の御手に帰一され 仁慈御胸に抱かれん   大 …

(一)全文

高天原に神留り坐す 皇親神漏岐神漏美の命以ちて 八百萬神等を 神集へに集へ賜ひ 神議りに議り賜ひて 我が皇御孫今は 豊葦原の水穂国を 安国と平けく 知ろし食せと 事依さし奉りき 此く依さし奉りし 国中に荒振る神等をば 神 …

(二)前説

 神言については、総論にもちょっと触れたように、大祓詞(おおはらえのことば)とか、中臣祓詞(なかとみのはらえのことば)とか呼ばれてきた。これは藤原氏の遠祖である中臣家の時代以来唱えられてきた、古い歴史を物語るものであり、 …