(一)全文

 敬<うやうや>しく惟<おもんみ>るに
 世尊観世音菩薩此土<せそんかんぜおんぼさつこのど>に天降<あも>らせ給ひ
 光明如来と現じ応身彌勒と化し
 救世<ぐせ>の真神<みかみ>とならせ給ひて

 大千三千世界の三毒を滅し
 五濁<ごじよく>を清め
 百千万億一切衆生の大念願
 光明常楽永劫<えいごう>の十方世界を成らしめて

 五風十雨の不順序無<くるいな>く
 吹風枝<ふくかぜえだ>も鳴すなき
 五大七御代<みろくのみよ>を生み賜ふ
 無量無辺の大慈悲に
 天魔羅刹<てんまらせつ>も服<まつろ>ひて
 諸悪邪法は改り
 夜叉龍神も解脱為し

 猪善仏神咸<しよぜんぶつしんことごと>く
 其志を遂ぐるなり
 山川草木尽く
 真神<みかみ>の威徳に靡<なびか>ひて
 禽獣虫魚<きんじゆうちゆうぎよ>の未迄も
 悉其所<みなそのところ>を得<え>ざる莫<な>し

 応<まさ>に此紫微実相世界<これしぴじつそうせかい>にて
 迦陵頻迦<かりようぴんが>は空に舞ひ
 瑞雲天に靉<たなび>けば
 万華馥郁地<ばんかふくいくち>に薫じ
 神殿玉楼聳<しんでんぎょくろうそそ>り建ち
 救世<ぐせ>の神館霞<みやかたかす>みつつ
 黄金<こがね>の甍燦燦<いらかさんさん>と
 陽に照り映ず光景は実<げ>にも天国楽土なり

 五穀稔りて蔵に充ち漁<すなどり>豊に天ヶ下<あめがした>
 生きとし生ける億兆<もろもろ>の
 歓<えら>ぎ賑はふ声々は
 津々浦々に満ち弥<わた>り

 国と国との境無く人種等<ひとぐさたち>の憎しみや
 争闘事<いさかいごと>も夢と消へ
 一天四海おしなべて
 大光明<みろく>の御子<みて>に帰一され
 仁慈の御胸に抱かれん

 我等が日々の施業にも
 妙智を賜ひ真覚を
 得せしめ家は富栄え
 寿<よわい>は永く無医薬に
 善徳行を重ねさせ
 福寿海無量の大功徳<だいくどく>垂れれさせ賜へ座<ましま>せと

 念々従心下座頓首跪伏礼拝願<ねんねんじゆうしんげざとんしゅ  きふくらいはいね>ぎ申<まを>す
 
 大光明真神 <みろくおおみかみ>守り給へ幸倍賜へ(二回奉誦)
 
 おしえみおやぬしの神守り給<たま>へ幸倍賜<さきはえたま>へ(二回奉誦)

 惟神霊幸倍坐<かむながらたまちはえま>せ(二回奉誦)