昭和26年エピソード

悪に対する憤激

 つくづく、現在の世の中を見ると、どうも今の人間は、悪に対する憤激が余りに足りないようだ。例えば悪人に善人が苦しめられている話など聞いても、昴奮する人は割合少ない。察するに、悪に対しいくら憤激したところで仕方がない、しか …

アメリカと正義

 現在の世界的危機の中にあって、アメリカが中共を侵略者としての、烙印を押すという提案に対し、英国を初め欧州における各連合国は、ハッキリした態度を見せなかったが、今回米国の希望通りの結果を見た事はまことに喜ぶべきである。何 …

子供を健康にするには

 今日の子供の健康は非常に悪い、どの子供を見ても顔色が悪く、弱々しいものが多いのは実に心細い限りである、ところが今までは都会児童が、特に目立っていたが、近頃は農村方面も同様な傾向が現われて来た、長野県下の某村で、小学児童 …

懐疑

 懐疑とは一寸聞くと、どうも面白くない響きがするが、実をいうとこれ程尊いものはない、全く懐疑とは文明の母と言ってもよかろう、新しい哲学も、論理も、科学も、これから生れると言っても間違いはあるまい、支那の碩学朱子(せきがく …

龍神と病気との関係

 これは、霊的による病気の一つであって、霊的の智識のないものからみれば、只不思議でしかあるまいから、概略説明してみよう。  言うまでもなく、この家の祖先の一人に、死んで霊界へ往ってから、いずれかの執着によって龍神に墜ちた …

『地上天国』二十二号-巻頭言

 いよいよ、朝鮮の戦争も持久戦の形となって来た。しかしこうなると共産軍の方は、歩が悪く苦戦となろう、といってもこのままお終いにもならず、今後の迂余曲折はなかなか見透しがつかないであろう。何しろ背後にはソ連が控えているし、 …

春期大祭に際して

 私は、声が余り大きくないので、大勢の人に聞えるようにしゃべるのは、困難と思うから原稿にかいて読ませる事にした。  さて今日は、初めての春季大祭であるが、昨年秋、箱根で秋季大祭を行ったので、つまり二度目の大祭という訳であ …

宗教即奇蹟

 昔から、宗教に奇蹟は付物とされているが、全くその通りである。この点自画自讃ではないが、我救世教程奇蹟の多い宗教は、恐らく古住今来例があるまい。しからば、なぜ本教がそれ程奇蹟が多いかという事を、簡単にかいてみるが、それは …

悪に勝つ

 由来、昔から宗教なるものは、絶対無抵抗主義を基本として発達して来たものであって、かの世界的大宗教の開祖キリストさえ「右の頬を打たれれば、左の頬を打たせよ」と言われた事や、又キリスト自身がゴルゴダの丘において、十字架に懸 …

『地上天国』二十三号-巻頭言

 朝鮮の動乱も、しばらくくすぶっていたところ、最近に至り、俄然火の手が上ろうとする気配が見えて来た。何しろ今度燃え始まったら大変な事になろう。あるいは世界を焼き尽す劫火となるかも知れないからである。外電の報ずるところによ …