天国の福音書

時期を待て

 社会各方面を具さに観察する時、失敗者の余りにも多い事である。ところが失敗の結果として、御当人だけの苦しみなら、やり方が悪いとか運が悪いとか言って諦めてしまえばそれで済むが、実はそれだけでは済まない。では何かというと、一 …

順序を過る勿れ

 昔から「神は順序なり」という言葉があるが、これはすべてに捗って重要事であり、心得おくべき事である。まず森羅万象の動きを見れば分るが、総て順序正しく運行されている。四季にしても、冬から春となり、夏となり、秋となるというよ …

我と執着

 およそ世の中の人を見る時、誰しも持っている性格に我と執着心があるが、これは兄弟のようなものである。あらゆる紛糾せる問題を観察する場合、容易に解決しないのは、この我と執着に困らぬものはほとんどない事を発見する。例えば政治 …

御任せする

 私はいつも御任せせよという事を教えているが、つまり神様にお任せし切って、何事があってもクヨクヨ心配しない事である。というと実に造作もない訳なく出来そうな話だが、ドッコイ中々そうはゆかないものである。私でさえその境地にな …

夫婦の道

 近来、見合結婚が良いか恋愛結婚が良いかは、相当喧しく論じられている。しかしながらこれを霊的に解釈をする時は、どういう訳になるかを説いてみよう。  我が国は、都会は固よりいかなる山間僻地といえども、必ず鎮守様即ち産土の神 …

恋愛哲学

 人間生活の中で、この恋愛位厄介な、解決困難の問題はあるまい。一言にして言えば恋愛は人生の花であると共に、又茨でもある。恋愛に対し至上主義と言う者もあるが、不道徳の原因ともされている。しかしながら我等から言えば、至上主義 …

慢心取違い

 大本教の御筆先には、慢心取違いを一番戒めているが、全くその通りである。だからこの言葉を頭に入れて信仰者をよく見ると、思い当る点がまことに多いのである。それについてよくこういう事がある。浄霊の場合、馴れない最初の内は、自 …

御神意を覚れ

 これは以前も書いた事があるが、本来人間というものは、神様の御目的たる理想世界を造る役目で生まれたものである以上、その御目的に叶うようにすれば、いつも無病息災愉快に働ける。これが不滅の真理である。ところが何しろ祖先以来の …

墳墓の奴隷?

 この題を見た人は、随分変った題と思うだろうが、よく読んでみれば、、なるほどと合点がゆくはずである。というのは、旧い思想や黴の生えた文化を後生大事に有難がっていて、捨て切れない人の事を言ったのである。御承知のごとく人間と …

物を識るという事

 この物を識るという言葉ほど、深遠微妙にして意味深長なものはあるまい。恐らくこの語は世界に誇っていい日本語と言えよう。しかし簡単には分り難い言葉なので、今出来るだけ分りやすく書いてみよう。  物を識っているという言葉の意 …