書籍

(二) 意義について  

 善言讃詞の意義については、前章を読まれた方々はある程度理解されたものと思うが、これについて、明主様のお残しになられたお言葉がいくつかあるので、それによ って拝察、また勉強させていただくことにする。    言霊の偉力と浄 …

(三)主神と観世音菩薩との関係

前述のごとく、明主様はこの祝詞をお作りになられるに際して、『観音経を縮めたものです』と仰せられているが、申すまでもなく、観音経とは、妙法蓮華経(一般には法華経といわれている)二十八章中の第二十五番目の観世音菩薩普門品を指 …

(四)奏上について

 神前奏上詞として、この祝詞は、祭典のときには天津祝詞と善言讃詞を併せ奏上し、平生の礼拝は、朝拝に天津祝詞を、夕拝に善言讃詞を奏上するよう定められている。  また、みたまや、仏壇に対しては、平生は、    幽世大神守り給 …

(五)理想の実現性

つぎに大切なのは、この祝詞の内容に対する心構えである。美しい言葉で表現されている理想世界の様相は、まことに夢幻的なものであり、はたして実現され得るかどうかということである。  もしそれ、これは単なる人類の憧れであり、果た …

(一)全文

 高夫原に神留り坐す神漏岐神漏美の命以ちて 皇御租神伊邪諾尊筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に御禊祓ひ給ふ時に生りませる祓戸大神等諸々の枉事罪穢を祓ひ給へ浄め賜へと申す事の由を 天津神国津神八百萬の神等共に天の斑駒の耳振り …

(二)大意概説

高天原においでになる男女二柱の神様(高皇産霊神、神皇産霊神)のお言葉によって、ご祖神にまします伊邪諾尊様が筑紫の日向の国の橘というところにある狭い水門(河口)、そこには、常緑木が生い茂っている河原があるが、そのような所で …

(三)字句

*1高天原    一般にはタカマガハラと読んでいるが、明主様はタカアマハラと唱えるように、「マガ」の言霊はいけないとお示しくだされた。したがって、その点をよく注意して奏上しなければならない。また、高天原の所在についても、 …

(一)全文

 敬しく惟るに  世尊観世音菩薩此土に天降らせ給ひ  光明如来と現じ応身彌勒と化し  救世の真神とならせ給ひて  大千三千世界の三毒を滅し  五濁を清め  百千万億一切衆生の大念願  光明常楽永劫の十方世界を成らしめて …

第二章 すべてのものが正しき時所位を得ること

 無量無辺の大慈悲に天魔羅刹も服ひて諸悪邪法は改り夜叉龍神*2も解脱為*3し猪善仏神咸く其志を遂ぐるなり山川草木尽く真神の威徳に靡ひて禽獣虫 魚の未迄も悉其所を得ざる莫し    大意  このようなありがたい世の中をつくっ …