天国の福音書

霊界と現界

 そもそも、宗教に関心を持つ場合まず徹底的に理解するには、どうしても霊界と現界との関係を知らねばならない。何となれば宗教信仰の対象は神仏であり神仏とは霊であるからで、肉眼では見る能わざる以上、理論のみによって実体を把握せ …

霊層界

 霊界の構成はさきに述べたごとく、天国、中有、地獄の三階段が三分されて九段階となっており、一段は又二十に分れ、一段階二・三ンが六十段となり、三・六十八すなわち総計百八十段となる。私は名づけて霊層界と言う。その上に宇宙の主 …

天国と地獄

 天国は、さきに述べたごとく上位の三段階になっており、第一天国、第二天国、第三天国がそれである。第一天国は最高の神々が在しまし、世界経綸の為絶えず経綸され給うのである。第二天国は第一天国における神々の補佐として、それぞれ …

浄霊と幸福

 本教浄霊は病気を治すのが目的のようになっているが、本当から言うとそれだけではないので、もっと大きな意味がある事を書いてみるが、一言にしていえば浄霊とは幸福を生む方法である。というのは単に病気と言っても、もちろん浄化であ …

御説教

 昔から宗教と名のつくものは、例外なく戒律が主となっており、それを御説教によって教えたのは誰も知る通りであるが、我が救世教に至っては、御説教が非常に少いのは信者も知るとおりで、これに対し幾らかの疑問をもっている人もあるで …

プラグマチズム

 私は若い頃哲学が好きであった。そうして諸々の学説の内最も心を引かれたのは、かの有名な米国の哲学者ウィリアム・ジェームズのプラグマチズムである。まず日本語に訳せば哲学行為主義とでも言うのであろう。それはジェームズによれば …

大乗愛

 単に愛と言っても、小乗愛と大乗愛の区別のあることを、充分知らねばならない。そうして小乗愛の最も極端なのが、言うまでもなく自己愛で、次が血族愛、友人愛、団体愛、階級愛、国家愛、民族愛という順序になるが、ここまでの愛はこと …

幸福の秘訣

 幸福の、秘訣などと言うと、何か特別の魔法でも使うように思うかも知れないが、決してそうではない、至極当り前の話である。ただその当り前の事を世人はあまりに気がつかないのである。  今社会全般を見渡した時、真の幸福者は一体幾 …

悪に勝つ

 由来昔から、宗教なるものは、絶対無抵抗主義を基本として発達して来たものであってかの世界的大宗教の開祖キリストさえ「右の頬を打たれれば、左の頬を打たせよ」と言われた事や、又キリスト自身が、ゴルゴダの丘において十字架にかけ …

自分の悪に勝て

 私は、この前「悪に勝つ」という論文を書いたが、これは悪人に負けてはならないという意味であったが今度は他人事ではなく、御自分の肚の中に居る悪に勝たなくてはならないという事を書いてみる。およそいかなる人間でも、肚の中ではい …