神と仏
昔から神仏同根という言葉がある、それについて私は解釈してみよう。 釈尊に向って一弟子が「仏法を一言で言い表わされたい」と御質ねしたところ、釈尊は即座に「仏法を一言にしていえば真如である」と申された。真如とは真如の月、 …
神は在るか
この問題については昔から今日まで論議されていて、未だ解決は付かないが、これについてまず私自身の経験をかいてみよう。というのは私は三十二、三歳の頃までは極端な無神論者で、神社の前を通っても決して礼拝をした事がない。その理 …
見神について
忘れもしない。私が宗教研究を始めて間もない頃であった。ある中流家庭の二十歳になる娘が、肺病の為、数年間療養生活を続けて来たが、どうしても治らないので、私は頼まれた。当時大本数信者であった私は、鎮魂帰神(ちんこんきしん) …
プロテスタントとカトリック
私はキリスト教について少しく話したい事がある。それはプロテスタントの無教会主義と、カトリックの教会主義との意見の相違である。無教会主義とは読んで字のごとく「教会を必要としない、聖書一本で進むべきである」というに対し、教 …
順序を過る勿れ
昔から「神は順序なり」という言葉があるが、これはすべてに渉って重要事であり、心得おくべき事である。まず森羅万象の動きを観れば分るが、総て順序正しく運行されている。四季にしても、冬から春となり、夏となり、秋となるというよ …
酒と宗教
飲酒と宗教は大いに関係がある事は余り知られていないようであるが、これについて説明してみよう。 普通量の飲酒はともかく、大酒癖は霊的原因によるのである。というのは大酒家の腹中には天狗、狸、稀には龍神の霊もあるが、それ等 …
夢について
私は夢についてよく人から質かれるので、ここに語ってみよう。およそ人間と生れて夢を見ない人はあるまい。しかし単に夢といっても種々ある。ザット種類を並べてみれば神夢、霊夢、雑夢、正夢、逆夢等であって、神夢とは神の御つげであ …
我と執着
およそ世の中の人を観る時、誰しも持っている性格に我と執着心があるが、これは兄弟のようなものである。あらゆる紛糾せる問題を観察する場合、容易に解決しないのは、この我と執着に困らぬものはほとんどない事を発見する。例えば政治 …
夫婦の道
近来、見合結婚が良いか、恋愛結婚が良いかは、相当喧しく論じられている。しかしながらこれを霊的に解釈をする時は、どういう訳になるかを説いてみよう。 我国は都会は固よりいかなる山間僻地といえども、必ず鎮守様すなわち産土の …
善と悪
世の中は善悪入り乱れ、種々の様相を表わしている。すなわち悲劇も喜劇も、不幸も幸福も、戦争も平和も、そのの動機は善か悪かである。一体どうして善人もあれば悪人もあるのであろうか。この善悪の因って来る所の何か根本原因がなくて …