東方の光

東方の光

 今から約二千年前位と思うが、ヨーロッパの一隅〈いちぐう〉から東方の光という言葉が生れ、段々拡〈ひろ〉がって今日は世界中知らぬ者はない程であるが、今日まで言葉の意味が本当に分らなかった為、今尚謎のままになっているのである …

序文

 今日世界人類の約半数以上は、なんらかの宗教信者であり、その中の大部分はキリスト教、回々〈フイフイ〉教、仏教の三大宗教が占めている事は、今更言う必要はないが、右の三大宗教の創立者は、キリスト、マホメット、釈迦の三聖者であ …

私の神秘

 私はいつも思っている事は、私程不思議な人間は世界はじまって以来一人もない事を信じている。実に何から何まで不思議だ。自分でさえそう思ってゐるのだから、他の人としたら私という者の実体を想像してみても、結局群盲〈ぐんもう〉的 …

私は神か人か

 私という人間程不思議な人間はあるまい。恐らく世界はじまって以来類型のない事は確かである。私自身といえども考えれば考える程、不思議の一語に尽きると思っている。そうして昔から知る限り、聖者、賢哲、偉人等の伝記を見ても、私に …

神人合一

 よく昔から神人合一という言葉があるが、実際からいってそういう人は、今迄に一人もなかったと私は思っている。なるほど釈迦、キリスト、マホメットの三大聖者にしても、神人合一の如く見ゆるが、実は神意の伝達者であって、わかりやす …

二十一世紀

 私は今朝六時に眼がさめた。それは枕の中から微かな音楽が聞えるかと思ふと、段々大きくなって寝る事が出来ないので起きたのだ。「ナーンだ、枕の中に眼ざまし時計が仕込んであった」のだった。それから顔を洗い、和洋折衷の朝飯を食っ …

本教の誕生

 そもそも、本教誕生の理由は、何であるかというと、まず人類が数千年以前から孜孜〈しし〉として作り上げたところの、近代文化を検討してみる時、外形的にはいかにも進歩発達し、絢欄〈けんらん〉たる容装は実に幻惑されるばかりである …

悲劇を滅する

 この世の中に於て人間が最も厭〈いと〉うのは悲劇であろう。悲劇を全然なくする事は不可能であるが、ある程度軽減する事は敢えて難事ではない。それについてはまず悲劇なるものの正体を検討してみよう。   事実、悲劇なるもののその …

天国は芸術の世界なり

 私は、常日頃、芸術には非常に関心をもっている。信者も知らるる如く、箱根、熱海に造営中の庭園や建築等、今迄誰も試みた事のないような、芸術の匂いの高いものを設計して造っている。又以前は絵をよく書いたが今日は忙しくて書く訳に …

自然農法の原理

 この原理を説くに当って徹底的に分らせるためには、どうしても既成科学の頭脳では無理であるから、私が神示によって知り得た唯心科学を以て説くつもりである。従って最初は相当難解であるかも知れないが、熟読玩味するに従い、必ず理解 …