霊界の現在

 よく神憑りを浄霊する場合、誰でも疑いたくなるもので、それも間違ってはいないが、これについて心得べきことは、本物と贋物とを見別ける能力である。これ等も御神書をよく読んで叡智を働かせれば大体は分るものであるが、左記〔略〕の霊は本物であって現在の霊界の有様をよく知らされているから、大いに参考になると思う。というのは現界における御奉仕やその他の事に対しての順序や行り方をハッキリ云っており、道理に外れた事は許されない事である。従って信者の想念と信仰の正否によって、生きてる人間が救われるばかりか、霊界における祖先の何百何千人の霊が救われるのであるから、大いに戒慎すべきである。

御奉仕金の有難さを祖霊より知らされる

岡山県 十全中教会 T.S(58才)

 明主様、入信この方身に余る御守護の数々を賜わりまして誠に有難うございます。又この度祖霊から御奉仕金がどんなに大切であるかを知らされ、家族一同有難さにむせびました。拙い文ながら御報告させて頂きます。

 十一月十日新見支部の月並祭にお参りさせて頂き、数々の御教えのお取次頂き又、再教修御礼につきまして色々とお話を承りました。その夜家の者に月並祭の様子を色々と話して居りましたところ、姪(25才)が参りまして「少し身体がだるい」と申しますので、御淨霊させて頂きましたところ、主人(作太郎)の弟友一という30年前25才で亡くなりました霊が憑りました。この姪にはよくお祖母さんの霊が憑ることがありましたが。「又嘘かと思われてはいけないので自分が来た」と申して次のごとき話をしました。

「霊界は今大変なものです。それはが今話していたような、今日教会で聞いた位の事ではない。霊界は日増しに神様の御冒葉がぎびしくなってきました。あなた方は早く最後の審判の日がこればいいなどと思っているけれども、とんでもないことです。その日が来たら皆が神様の御許しを戴いて残される身魂かどうか考えてみなさい。今のような事では救われようとも思えない。もっともっと信仰を厚くしなければ駄目だ。自分は死んで三十年になるけれど未だに病気で苦しんでいる。お守を戴いた人々が本当にうらやましい。自分達の方から話しかけることすら出来ないようなずっと上に住んでいられる。」と言つて帰りました。しっかり信仰をさせて頂こうと、色々と話しておりましたところ、今度は姪が「腰が痛い」と申しますので御浄霊させて頂きましたところ、先の霊が叉出まして「霊界へ帰ってよし子(私の娘で昭和二十五年に病気で死亡、入信致しておりました)に逢って頼まれたから」と言い、十分間の猶予をいただいたからと息せききって話し出しました。

「家のものの想念が切り替わったようだからこのことを伝えて戴きたい。私はお光を頂き死ぬまで薬を入れなかった為、これまでの罪は総て許され今は楽しい日を送っている。(こんなにきれいになったのは薬を入れなかったからだと言い)今、家の人逹の想念が切り替わったのでお願いしたい。今日教会で話された再教修の御礼5名で六千五百円をはやく教会の方に納めて頂きたい。そのお金によって自分は布教師になれる。現界では三人の子供をかかえ、到底御神業のお手伝いが出来ぬ立場にあったのに本当に自分は死んでよかった。

 死んではじめて幸福になった。今、霊界は日増しに神様のお言葉がきつくなっている。お守を頂いていない人々の顏は気の毒で見ていることができない。自分の主人(病気で突然亡くなった)も見る事はあるけども、どんなにしても自分と同じ位置になるまでは千年かかるでしょう。この再教習御礼を一日も早く納めて頂き、布教師の資格を頂いて、霊界の人々を救わせて頂きたい」と申して帰りました。内心主人がすなおにこのお金を出してくれるかと心配もし、お念じもしてました折、このような祖霊よりのお知らせがあり主人も翌朝早く六千五百円を三宝に載せ、御神前にお供えした後「早く教会に持って行くように」と申してくれました。

 私のその時のよろこびはいかばかりでございましょうか。主人はよろこんで気持よくお金を出してくれ、その上自分の娘は霊界で布教師になり、神様の御用をさせて頂く事が出来、又、私たちも御建設の幾分のお役に立たせて戴けることを思い、ただ有難く早速教会に持って参りました。

 それから二、三日たった十四日の夜、又、姪が参りましたので淨霊させて頂きましたところ、娘のよし子が憑りました「再教習御礼はもう中教会まで行き、明日から布教に出ることが出来ます。神様よりお許しを戴いて御礼に参りました」と言って一時間ほど、頭を少しもあげず涙を流してよろびました。「今日こうして先祖が列を列をつくって送って下さいました。本当にありがとうございました」と言って帰って行きました。日頃、順序ということを教えられていまずが、神様に私のようなもののところへでもきちんと御礼に来させられるのかと非常に感激しました。

 私達の御奉仕するお金が、このような大きな意味をもつことを思います時、あくまでも深い神様の御仕組を考えまして、ただ有難く、ますます信仰をかたくすることを心に誓いました。本当に今では近所の人もうらやむ様な家庭天国となり、日々樂しい生活をさせで頂いております。このような限りなき明主様の御高恩を感謝し、厚く厚く御礼申し上げます。

 そして一人でも多くの人人をお救いする御用に立たせて頂ぐ覚悟でございます。

 明主様、誠に有難うございました。

「栄光199号」 昭和28年03月11日

S28栄光