昭和27年エピソード

美術品の集まる理由

 箱根美術館を観た人は分るであろうが、容易に手に入らないような物が豊富に蒐っているので、驚かない者はほとんどないのである。これについて最初からの経路をかいてみるが、まず買始めたのが終戦直後からであった。何しろ日本はかつて …

自由なる信仰

 信仰の自由は、新憲法制度以来そうなったので、これについては論ずる必要はないが、私の言わんとするところは、信仰それ自体の自由である。というのは世界中大中小幾多の宗教があるが、例外なく自分の宗教は最高であり、他の宗教は必ず …

アメリカを救う 病気とは何ぞや

 私は標題の著書を目下執筆中であるが、左の一文はその中の一項目で、参考になると思うから、載せる事にした。 病気とは何ぞや  序論にもある通り、現在アメリカにおける病気の漸増は何が為であるかを、その根本から説いてみるが、ま …

昼の世界に転換の科学的証明

 この間ラジオの学校新聞の時聴いた話だが、最近スエーデンのハルマンという学者が、面白い研究を発表した。というのは五十年以前の地球の温度を今日と較べると、今日の方が約十度高くなったという実に驚くべき報告である。何故なればも …

運命は自由に作られる

 これから運命についてかいてみるが、ここで知っておかねばならない事は、世人はよく宿命と運命とを同一にしている事である。しかしこれは全然違うのでそれをかいてみるが、宿命とは生れながらに決ったものであるが、運命の方は人間次第 …

行詰り

 世の中の人ばかりじゃない、信者でもそうだが、よく行詰りという言葉を発するが、これは物の真相を弁えないからで、何事も行詰りがあるから発展するので、つまり行詰りじゃない訳で、ちょうど駈出しすぎては息が続かないから一休みする …

東方の光

 今から約二千年前位と思うが、ヨーロッパの一隅から東方の光という言葉が生れ、段々拡がって今日は世界中知らぬ者はない程であるが、今日までこの言葉の意味が本当に分らなかった為、今尚謎のままになっているのであるが、私はこれにつ …

太陽の救い

 現在識者とされている人達ほど、必ずと言いたいほど新宗教とさえいえば、最初から色眼鏡で見る癖がある。どうせ近頃の出来星宗教であるから、時世に便乗して巧い教理をデッチ上げ、愚夫愚婦を迷わせて懐を肥し、教祖様などと納まりかえ …

黴菌人間

 現代人が最も怖れているのは、病原としてのばい菌であろう。では一体ばい菌なるものの発生は、何が為であるかというと、全く人間の健康上必要なものであるばかりか、それを作るのが人間自身であるから、驚かざるを得ないのである。左に …

最後の審判

 キリストの曰われた最後の審判というのは、何か恐ろしい事が突如として起り、それによって信仰なき者は亡び、信仰ある者は助かるというように、至極簡単に割切っているが、そういう事はないとも言えるが、有るとも言えるのである。とい …