狐霊と老婆
私が実験した多くの中での傑作を一つ書いてみよう。これは五十余歳の老婆で、狐霊が二、三十匹憑依しており、狐霊は常に種々の方法をよって老婆を苦しめる。それで私の家へ逗留させて霊的治療を施したのである。その間五、六ヶ月位であ …
酒飲みの霊
飲酒癖は天狗その他の憑霊に困る事はさきに説いたが、それとは別の原因もある。これは酒乱すなわち酔うと人格が一変するので、次のごとき例があった。 三十歳位の男子、平常はすこぶる温和しいが、酒を呑むと全然一変し常軌を逸し、 …
変質狂
狂人は皆変質であるが、これは又珍らしい型である。この男は四十幾歳で、発病後五、六年経つが、態度も話しぶりも普通人と少しも変っていない。精神病者とはどうしても受取れないが、この男の語る所は次のごときものである。 私の腹 …
グロ患者
私が多数の患者を取扱った中に、最もグロ的なのを一つ書いてみよう。それは四十歳位の男子で、初め実兄に伴われて来た。曰く「この弟は仙台の脳病院へ入院していたが、捗々しくないので東京へ招び寄せ、〇〇病院の診察を受けましたが判 …
狸霊と髑髏
左の二つの例は私の弟子である、某海軍大佐夫人の手記で参考になると思うからここに掲載する事とした。 久し振りに九州から上京した姉(二十数年間女学校教師奉職中)と火鉢を囲んで、尽きぬ話はいつか霊の実在や、現代科学では割切 …
恋愛とは何ぞや
男女間における恋愛なるものは、その原因全く霊作用である事を私は世の青年男女に告げたいのである。それについて二つの例を挙げてみよう。 私は実業に従事していた頃、私の事務所で傭っていた二十歳位の女子美術学校の生徒があった …
正邪の戦
昔から釈迦に提婆という事があるが、私といえども絶断えず提婆と戦っている。それについて二、三の例を挙げてみよう。 その頃某資産家のTという四十余歳の夫人、長い病気が、私によって漸次快方に赴いた時である。ある日電話で「す …
総結論
私はこの著述によって、まず人間幸福の源泉たる健康の問題解決と、病無き世界建設の可能を説くと共に、貧乏及び争闘の絶滅をも説いたのである。しかも右の由って来る根源は霊界に在り、霊界よりの解決こそ目的完遂の真諦である事の原理 …
総篇 序文
この著は歴史始まって以来、未だかつてない大著述であり、一言にしていえば新文明世界の設計書ともいうべきもので、天国の福音でもあり、二十世紀のバイブルでもある。というのは現在の文明は真の文明ではないので、新文明が生れるまで …
総篇 既成文化の誤謬
この著は序文にもある通り、現代文明に対する原子爆弾といってもよかろう。そうして既成文明の根幹となっている宗教も、思想も、哲学も、教育も、科学も、芸術もことごとく包含されており、そのいついつについて鋭い眼をもって、徴底的 …