第3節 新宿・角筈時代の布教

殺到する患者たち

 「ウーッ、苦しい。助けて、助けてください」  總斎の前に今運ばれてきた中年の女性は、朝から新宿・角筈の治療所で治療を受けるため、順番を待って並んでいたのだが、下腹部を急なさし込みにおそわれ苦しみ出し、“下浄霊(總斎の行 …

絶え間ない浄霊活動

さて実際の浄霊だが、總斎のもとで幾人かの男女の弟子たちが助手として手伝いをしていた。まず最初に助手の“下浄霊”が行なわれてから總斎が浄霊をするのだが、患者は相当の順番待ちの時間を経てやっと待望の浄霊となる。  普段は住居 …

奇蹟が生んだ忘れ物

 当時、新宿・角筈の治療所には杖の忘れ物が山ほどたまり、その置き場に困っていた。足が悪く杖に頼らなければならない人が、ようやくたどり着いた治療所で、たった一回の治療でたちどころによくなってしまう。その結果、急に自由に歩け …

人材の育成

 この新宿の治療所では、のちに總斎の補佐をして教団のために尽くした多くの信徒を生み出した。これらの信徒はのちに専従となり、ある者は教団本部の総長や幹部になったり、ある者は地方の教会長となったりして、布教の第一線で活躍する …