キーワード:「蕁麻疹」

三毒

 次に薬毒はさきに説いたから略すが、ただ薬毒の表われ方について述べる必要があろう。それは薬毒による苦痛は発熱、痛苦、掻痒苦、下痢、嘔吐、麻痺、不快感等が重なるものである。発熱は実験上薬毒多量者ほどはなはだしいのであるから、生来無薬用者はほとんど発熱は無いといっても差支えない位である。又薬毒痛は洋薬は鋭痛が多く、針刺型、錐揉型<きりもみがた>、稲妻型等で、漢薬はほとんど鈍痛である。掻痒苦は洋薬に多く特にカルシウム注射は必ず蕁麻疹の原因となるから注意すべきである。

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掻痒苦

 掻痒苦<そうようく>は痛みに比して侮り難い苦痛である事は誰も知る所である。原因はもちろん薬毒、然毒及び食餌中毒の三種であり、一般に知られているものとしてはかの疥癬<かいせん>及び蕁麻疹<じんましん>である。この原因は主に前者は然毒後者はカルシウム注射、ヨード剤等である。疥癬は種痘に因る陰化然毒の浄化作用であるから、天然痘が急性なるに反し、これは慢性天然痘ともいうべきもので、短きは数ケ月長きは数ケ年に及ぶものさえある。又蕁麻疹に対しよくカルシウム注射を行うが、一時的効果はあるが、時を経て必ず増悪再発するのである。又他の目的によってカルシウム注射を行う場合も、時を経れば必ず蕁麻疹が発生するが、この病気は放任しておけば必ず治癒するのである。蕁麻疹にも種類があり、普通は無数の微粒が皮膚面に表われるが、斑点、地図型等のものもあり、最初は紅色を呈するが、治癒するに従い黒色に変ずるのである。もちろん紅色時掻痒苦があり黒色になるに従い掻痒苦は消滅する。これは疥癬も同様である。

 次に、ある種の注射及びアンチピリン中毒、魚肉中毒等いずれも蕁麻疹的症状を呈するが、これ等は一時的で軽きは一、二日重く共数日にして治癒するのである。但しアンチピリン中毒のみは予後黒色の斑点を貽しそれが数年に及ぶものさえある。

天国の福音

頭脳の重要性

 そうしてこの症状の毒素は三種に別けられる。すなわち疥癬である赤色小粒は大体陰化然毒であり、それに蕁麻疹<じんましん>的薬毒の混合を見る事もある。豆状白膿色粒は洋薬毒の為激痛である。今一種は軽痛又は無痛で、特に壊疽<えそ>状を呈し、皮膚は一面暗黒色となり、周囲に軽度の浮腫を見るが、この毒素は私の考察によれば癩<らい>毒と判断せられる。それはかの癩症と酷似せるからである。真症癩病は癩毒多有によるのであるが、これは少量保有者で局部的なる為看過せられるという訳で、この例としてかの霜焼も私はそれであると惟うのである。

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薬毒(二)

 ここで薬毒の症状についてかいてみるが、かの天然痘における掻痒苦<そうようく>であるが、これは掻痒苦中の王者である。この病気の原因は薬毒の遺伝であって、これが浄化によって皮膚から排泄されるのであるが、治ってからも醜い痘痕<あばた>が残るので人は嫌うのである。ところが種痘によってそれを免れるが、これで然毒<ねんどく>が消えたのではない。只排除を止めたまでであるから、残った毒は種々の病原となる。その著しいのが、かの疥癬<かいせん>である。これに罹るや掻痒苦甚だしく、症状も天然痘と些<いささ>かも変らない。つまり真の天然痘が急性であり、疥癬は慢性であると思えばいいのである。又蕁麻疹<じんましん>であるがこれももちろん薬毒であって、カルシウムの中毒が断然多く、その際考えればすぐにそれと分るが、不思議にも分らないとみえて、腸が原因などという。察するに魚肉中毒の場合、蕁麻疹的症状が出るので、これと混同したのであろうからナンセンスである。そうして魚肉の方は放っておいても二、三日で治るが、カルシウムの方は数ケ月あるいは数年も掛かる人さえある。これについてよくカルシウムには骨の成分があるから、育つ盛りの幼児などに可<よ>いとしているが実にナンセンスである。というのはカルシウムのない時代、菜っ葉や米だけ食って漁夫や農民など、骨太で立派な体格であるのはどういう訳か訊きたいものである。

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昭和二十四年一月十八日 御講話(8) 光録03

 〔 質問者 〕(四)魚類等を食べて自家中毒を起し、蕁麻疹的症状になる人がありますがなぜでしょうか。

 これはね、自家中毒というのが変なので、もしそんなのがあるのなら、他人からの中毒というのもあっていいはずです。これは食物中毒のことですね。多くの場合、赤い肉の魚で蕁麻疹になりますが、これに罹ると赤い「ブツ」ができ、かゆくて熱も出ます。御浄霊をすれば一昼夜で治ります。本当の蕁麻疹はこれとはちょっと違うんですが、医者はこの二つをごっちゃにしてしまうのです。本当のはカルシウム注射のためですが、医者はこれが判らないのでまたカルシウム注射をするのです。

昭和二十四年五月三十日 講話(24) 光録08

〔 質問者 〕一三歳の男、六年前カレーを食べたところ蕁麻疹のようになり、医師にはかけずそのままにしておきましたところ、全身に発疹し終日泣き通しておりました。現在全身肌が鳥のごとくになり、爪まで鳥のようになりましたが、これは御浄霊によりお救いいただけましょうか。

 カレーを食べただけでこんなになるなんてちょっと信じられないですね。……ここでちょっと言っておきますが、蕁麻疹というのはカルシウム注射をやった人が罹るんです。カルシウム注射をやった人は必ずなりますね。ところが医学ではこれを治すのにまたカルシウム注射をするんです。同じものを体に入れると一時治まるってことがあるんですね。しかし、これがまた蕁麻疹の原因になりますからね。結局元通りのこと、元よりもひどいことになるんです。しかしここで鳥のような状態というと、このカレーっていうのはライスカレーなんでしょうが、それに使った鳥がよほど特別の鳥だったんでしょうね。ですが鳥でこんなことになるのは珍しいですね。よく鰻なんかはありますがね。まあ、そうとしか思えませんね。しかし、治りますよ。大いに徳を積んで観音様からお恵みをいただくことですね。

昭和二十六年九月一日 『御教え集』二号 (5)

御伺い 三三歳の信者でございますが、十二、三歳ごろより、冷たい水に入りますと必ず、冷水に浸りました箇所に、蕁麻疹のようなものができ始め、間もなく局部的に腫れてまいりまして、頭痛、目まいを感ずるそうでございます。なお氷菓子など、少し余分にいただきますと、口唇から口中まで腫れます。また、冷たい風に当たりますと眼の縁が腫れてまいりますが、身体を暖めますと治ります。これはいかなる原因でございましょうか。お伺い申し上げます。

昭和二十六年十月二十五日  『御教え集』三号 (4)

御伺い 私の妻(二三歳)本年四月下旬、下腹部が膨れて激痛が起り、婦人科医と外科医の「卵巣膿腫」との同一診断で、五月二日開腹手術をし、左の卵巣全部と、右の大部分を切り取りました。順調に退院し、間もなく元の職業である自分の父が経営する洋裁学校の教壇に立ちました。秋に入って、昼間、夜間の授業に疲れが出ている様子でしたが、右卵巣部に激痛が始まり、先の膿腫が悪性のものであったため、再発したのだとの医師の診察にて、結果は保証できないが、再手術しろと言われました。私は本年六月中旬ごろ入信させていただき、このお道以外に救われる道はないと思い、当時婚約の仲であったため、即日結婚の必要を感じ、無理矢理手許に引き取りました。以来、当地のN先生、S先生に御浄霊いただき、私もいただいております。まず痛みが取れ、一週間後には起きて軽い縫いものをするまでになりましたが、数日後より腹部の膨れが増し、重い苦しさと鋭い痛みがあり、苦痛と嘔気のために食欲が落ち、衰弱が募ってまいりました。一昨日より変わった便や血液が少量ずつ下がるようになりましたが、今日は腹部の圧迫が胸のほうにきて、心臓の苦しさをしきりに訴えて、たびたび嘔吐いたします。数年前より月経が年に三、四度だった由ですが、手術後は軽いながら月ごととなり、今月もすでに一〇日ほど前にすませました。なお三、四年前、たびたび強度の蕁麻疹に悩まされ、そのたびに医者が強い注射を打った由です。妻の家族は浄土宗の寺にて、その父は養子です。母方の祖母は、八年前子宮癌にて亡くなったそうですが、発病後、野の一軒家に離され、親身に世話する者もなく、息を引き取るときだけ、妻の父母が世間体を繕うため家へ連れ戻ったそうです。未だに祖父とはお墓も別にしてある由です。妻の幼時この祖母にだれよりもかわいがられた由にて、今度の御浄化数日後、夜中に祖母の霊が恐ろしい形をしてしきりに妻を脅かした由です。また、今日など苦しいとき、みんなから世話されて幸福な己に比べて、世話する者もなく淋しかったろう祖母を、憐れむ想いのみ多いと話しました。ちなみに、妻は長女にて、妻の父母は、長く私たちの恋愛と結婚とを深く憎み、二人を呪い殺してやるとまで申し、今度しかたなく許したとはいえ、このお道が判らず、反対し続けております。なお妻は、去る一〇月七日私の母とともに、N先生より御守りをいただきました。一日も早くお救いいただきたいと思いますが、差し当たりいかがいたしましたらよろしゅうございましょうか。

御垂示 切り取ったら再発ではないですね。これはおかしいですね。野の一軒家……ずいぶん薄情な人だね。卵巣を取ったんですかね。取っても、昔ならこれですんだんですが、いまは霊界の浄化が強いために固まらないんです。そこで、こういう後味が悪くなっちゃったんですがね。一時は固まったんで教壇に立つまでになったんですが、浄化のために激痛が始まった。この激痛は先のと違って、消毒薬のためです。先には消毒薬も固まるから良かったが、いまは固まらないからね。再手術したら駄目ですね。ただ、衰弱さえしなければ治りますがね。問題は腹部の膨れが増し……嘔気……というのは、薬毒を吐くんです。鋭い痛みは、消毒薬の浄化ですね。腹部の膨れというのも。やっぱり薬毒が溶けたやつですね。変わった便……これは手術後の汚いものですね。しかし、これはそう悪い状態ではないんですがね。圧迫が胸のほうにきているというのは、薬毒が嘔吐によって出ようとして、胸のほうにくるんです。たびたび嘔吐……これは結構ですがね。昔の蕁麻疹のときの注射ですね。それが最初の原因ですね。それが卵巣に溜まって痛んだ。ふつう、卵巣は痛むものではないですがね。痛むのは薬毒のためですね。