自然農法の報告がだいぶ来ましたから、もうじき「特集号」は出せると思いますが、だいたいを見た具合ですと、初年度からたいてい二、三割の増産になってます。だからこれは前年までと比べてみるとずいぶん違ってます。前年までは、最初は増減なしというのがほとんどで、せいぜい一、二割ぐらい増えたのがたまにあるくらいで、どうもあんまり芳<かんば>しくなかったです。去年は一般が非常に悪いのと反対に自然栽培は良い成績です。いままでよりもだいぶ良くなったということは、いったいどういうわけかと言いますと、霊界が違ってきたためです。つまり霊界に火素<かそ>が増えたわけです。それで火素が増えると、やっぱり浄化作用が強くなりますから、肥料のような間違ったことに対する影響が著しくなるわけです。それと反対に自然栽培のほうは道理に合ってますから、そこで良くなるのですが、良くなるということは火素が増えるからですが、これはやっぱり一つの熱ですから、熱のために、肥料の妨げがなければ育ちがよいという理屈になります。それからもう一つ特に注意することは、前に二毛作はいけないと言ったのは、米と麦をチャンポンにすることはいけないので、米だけの二期作なら、かえっていいくらいです。しかしこれは気候が暖かい所でなければ無理ですから、気候が暖かい所で可能な所ならしてよいです。農業のことはそのくらいにしておきます。
「『御教え集』三十号、岡田茂吉全集講話篇第十二巻p129」 昭和29年01月06日