もう一つは、一昨日ハワイから報告が来ましたが、生誕祭の参拝者が一一〇〇人あったそうです。去年の三月に縁もゆかりもない所に樋口さんと安食さんの二人で行って宣伝を始めて、ホノルルに本部ができたのです。この本部も、五万ドル、日本の金にして一八〇〇万円です。それで、修繕をする所があったが、修繕は生誕祭までにできあがらなかったが、どうやら参拝はできるようになった。……すっかりできあがるのは一月の末ごろだそうですが……その本部にしてもこっちからは一文も出さずに、みんなハワイでできた信者さんが奉仕してできたのです。そういうようで、一〇ヵ月間でとにかく一一〇〇人の参拝者があるくらいだから、いかに早いかということが分かります。そのくらいの早さでなければ、とにかく私の目の黒いうちに地上天国を世界的に、とにかく基礎だけを造らなければならないのですから、その割でいっても、決して不可能ではないのです。実に神様の早さというものは驚くべきものです。まだ京都とかいろいろ計画してますが、それが、二二年八月から宗教法人になって宗教的にやり始めてから、実にわずかの間にこれだけになったということは、私自身が驚いているのです。なにしろ最初のころというのは、まるっきり足掛かりもない所に行ってやるのです。考えると、一九年に箱根と熱海を買ってきましたが、最初箱根を買ったときには、たしか金は六万円ぐらいしかなくて、あとはそのときの病気の治った人などがみんな出したのです。それを、今日のことを考えてみると、どうしてこうなったか自分で分からないうちに、急になってしまったわけです。しかもその間にはずいぶん官憲や言論機関とかの、知ってのとおりのいろいろな迫害があったにかかわらずですから、それがなかったらもっとすばらしかったです。しかしそういうことがあってさえこれだけになったということは、実に人間業ではないです。別にそういうように計画してやったわけではなく、ただ神様のお指図……というと「お前はこうしろ」ということになりますが、そういうのではないのです。そういう点についてはいずれ話をしますが、それはずいぶん神秘でいろいろおもしろいことがあります。そういうようで、この分でゆくと、とうてい見当がつかないくらいです。まだいろんなお知らせと言うか、そういうものがありますが、それは夢のような話で、本当にできないような話になりますから、本当にできるような程度になってから、だんだんに話してゆくほうがよいわけです。今年からの御神業のだいたいの様相はいま話したようなわけです。
「『御教え集』三十号、岡田茂吉全集講話篇第十二巻p120~121」 昭和29年01月03日