教集23 昭和二十八年六月十五日箱根地上天国完成記念祭御教え(4)

▽前節から続く▽

 それから話は違いますが、結核は必ず治ると言いたいことを今日発表しようと思います。いままでだいたいそうは思ってましたが、やっぱり時期があって、どうもその気にならなかったのです。というのは、これはみんな経験しているでしょうが、病気がだんだん治って行くのに、衰弱のために倒れて行くというのがほとんどです。だから結核でも、病気が重くなって死ぬということはほとんどありません。みんな衰弱で死ぬのです。病気はだんだんよくなって行っていて、衰弱のためにやられるのです。そういうわけですから、衰弱さえせず命さえ続いていれば、だんだん毒素は減って行きますから治るわけです。では衰弱はなにかというと食べ物です。食べ物さえ食べていればよいのです。なにしろ食べ物が少ないのと、熱のために食欲がなかったり、咳をしたり睡眠がとれないということでやられて行くのです。ですから、むしろ食欲が減らないようにするのです。それには肩です。結核の人は必ず肩が固くてコチコチです。結核の人で肩が柔らかいという人はありません。拳骨を入れたような人がありますし、まるで骨としか思われないような人がありますが、これが食欲に一番関係するのです。だから結核の人はなにがなんでも肩を柔らかくすることです。それを溶かすことです。そうして肩さえ柔らかくなれば必ず食欲が出ます。だから結核とは肩の凝った病気と思っていれば間違いありません。そうすると按摩さんがよいように思うようなことになりますが、按摩さんは一時ですから、除ることはできません。よくスポーツマンなどが割合に早死にだということ、それから必ず結核で死ぬのですが、このことは私は前に書いたことがありますが、やはり肩が凝っているためです。特に水泳の選手がそうです。非常に肩が凝っています。これは腕を使いますから、どうしても毒が肩に固まります。そういうわけで、つまり肩を柔らかくするということを、一つ心得てやることです。そうして肩が柔らかくなれば、必ず食欲は出るし、熱も減ります。肩からの熱が一番多いのです。それで肩が柔らかくなれば、ここ(頸)も柔らかくなります。ですからだいたい結核というものは胸の病気ではありません。肩と頸の病気なのです。だからここで溶けたものが肺にはいって痰になって出るのですが、医学のほうではここ(頸、肩)のほうを見ないのです。ここのが溶けて肺にはいって痰になって出る、その出ている所を見て、胸の病と言うのですが、こっちのほうが元なのです。だから結核は肩というように思っていることです。
 それからついでに話しますが、息切れはどこに原因があるかというと、これもよく知っておくとよいです。これは肋間です。息切れのある人は横腹に毒が多いですが、押してみると必ず痛い所があります。骨に固まっているというのが多いのです。それで歩いたり急いだりすると、肋骨にからんでいた毒素の固まりが、少しでも溶けますが、溶けると出そうとして肺が引っ張るのです。それが息切れです。だから特に喘息などはそうです。よく肺病の人に息切れが多いですが、あれは肩が少し溶けたものがここに来て固まるのですから、やはり元は肩にあります。結局結核は肩が第一、それから頸のまわり、それから肋骨付近と思って、その浄霊をすれば、まず治ると言ってよいです。ただ衰弱がある程度を越えて過ぎていると、浄霊を始めても間に合わないことがありますから、それだけは心得ておかなければいけません。やはり肩をやっても、肩で溶けたものがいったん肺にはいって痰になって出るのですから、衰弱しきっているのをやっても間に合いませんから、それだけは心得ておくとよいです。それから食欲がないということは、肩のためということを知っていればよいです。ですから胃を浄霊するより肩を浄霊したほうが食欲はつきます。

 それからもう一つは頭ですが、結核の熱というのは頭が多いですから、これは肩をやれば頭もよくなります。けれども前頭部を触ってみれば熱があるのは分かりますから、それも一緒にやれば、より早く治るというわけです。

△御講話おわり△

「『御教え集』二十三号、岡田茂吉全集講話篇第十巻p291~293 」 昭和28年06月15日