▽前節から続く▽
それからこの前は婦人の病のことを言いましたが、今日はよくあるものに息切れがありますが、この息切れの原因もいろいろあります。その主なものだけを話します。第一は熱のための息切れで、よくあります。この息切れは首のまわり、特に延髄付近に固まりがあって、これに熱が出て、そうして息切れをするのです。もう一つは肋間神経痛で、胸、横腹の場合と、それから腰の場合です。腰の場合は歩くと息切れをするので、ふだんはそうまでないのです。それから非常に強い息切れで、ほとんど息の止まるようなのがありますが、そういうのは肋間神経痛によるのです。そういうのは胸から横腹を押してみると非常に痛いのがありますから、それが溶けて、それを肺が引っ張り出すためのもので、そういうのは非常に強くて、ほとんど死ぬかと思うくらいのものです。その固まりを見つけてとってやるとなおります。これは苦しいのが酷い代わりに、なおるのもピタッと早いです。それから歩いてなるのは尾てい骨の辺で、酷いのは押してみると痛いですが、これは割合奥のほうですから、押しても痛くないのもあります。こういうのは腰のちょうど真ん中の所をやるのです。そうすると歩いても不思議に息切れはなおってしまいます。だいたいいま話したような原因です。ですからこの原因を分かってやればだんだんなおって行きます。とともに他のほうにも非常に良い影響が行きます。息切れというのはいやなものでして、呼吸が切迫しているのを側で聞いていても気持ちが悪いものです。またこの息切れは命にかかわるような病気に多いです。息をゆっくりするようなのなら、まず生命の危険はありません。それで息切れは息が苦しいから、咽喉だろうと思うでしょうが、咽喉のための息切れというのはまずありません。いま言ったようなためです。私は以前にやったことがありますが、とてもハアハア言って、どうも駄目だと思ったようなもので、来るといきなりそこに寝転がるのでしたが、その時分はよく知らないからびっくりして、いろいろやってもどうも分からない。すると横腹の所に行くと、押すと痛いと言うので、これだなと思ってそれをやるとスーツと良くなりました。ですから息切れが一番酷いのは横腹です。腕の付け根です。その次は胸で、横隔膜の毒が酷いです。これは骨の一番おしまいの所に毒が固まっている場合が多いです。またこれは喘息の原因にもなります。だから喘息というものは、医者のほうで気管支性喘息というのは咳がたくさん出るものです。それから心臓性喘息というのは発作的に非常に息が切れるのです。それはいま言ったように、ほとんど肋間が多いです。息切れの急所はこれでだいたい分かったでしょう。
△御講話おわり△