昭和二十七年三月二十日 『御教え集』七号  (15)

三月一六日

 今日はたくさんあるから簡単にします。

御伺い F・T(昭和二三年四月入信。五九歳)、家族八名入信。光明如来様を御奉斎させていただいております。実子(女)三三歳、三一歳、二二歳の三人とも同じ御浄化でございます。前者は一六年前より体が不自由で、身動きが悪くなり、現在は歩行が極めて困難でございます。三一歳と二二歳は八年前より、右の者より少しはよろしいのですが、同じ状態でございます。二二歳の者は、割合軽くありましたが、中教会に御奉仕に上がり、とたんに御浄化強くなりましたが、続けさせていただいております。気分が沈み体(特に腰)が冷たく、そのときは体は不感症のごとくクタクタになります。御浄霊いただきますと、気分的、体的に気持ち良くなり、冷たい所も暖かくなります。二、三日前より腰が夜痛み、昼は割に気持ちが良く、食事はふつうにおいしくいただいております。一九年前に新家を建て東南を向いており、井戸は寝所を中心に北より五〇度東にあります。家を建ててより三人とも同じ状態となりましたが、家または井戸に原因がございましょうか。なお御浄霊の箇所につき御教えお願い申し上げます。

御垂示 やっぱり井戸が関係があるな。龍神ですね。龍神の居所がないので、ここに憑いたんですね。これは、前頭部の中心を主にして、そうして腰が悪ければ腰、というように浄霊して、できるだけ御神書を読んで聞かせる。そうして良く光明如来様に、迷っている龍神は早く人間に生まれ変わるように御守護お願いしたい、ということをお願いすれば良いんです。そうすれば、少しずつ良くなります。

御伺い Y・Y(昭和二四年四月入信、五三歳)。昭和二三年二月光明如来様を御奉斎させていただいております。一月九日朝より悪寒が四、五時間くらい続き、昼ごろより乳液に褐色物の混ったようなものを多量に吐きました。一一日夕方よりシャツクリが二時間ほど続き、御浄霊いただき一時止まり、四〇分ほどして一時間くらい続きました。翌日も同様でございます。食事は進まず、お湯を飲んでおります。熱はあまりなく腎臓に少しありましたが、一週間目より食欲も出てまいりました。一五日目より肩、肩甲骨より肋骨下部に、高さ四、五寸幅五寸くらい、右手は上膊部および手首より指先まで疲れ上がり、右手肩の関節は動かず、食事(一膳くらい)のときだけ起きて食べさせてもらっております。血尿が三、四回ございました。三七日目に腕の力瘤の所に直径一寸くらいの突起ができ、先が赤くなり、翌日濃い膿が出、少し楽になりました。それより一○日くらい膿が出続け、だいぶ腫れも引きましたが、肝臓に拳くらいの固結ができ、食欲なくだいぶ衰弱し、膿も出なくなりましたが、御浄霊いただき食事もいただけるようになりました。血尿は一日に四、五回出ます。濃は血膿となり、肩甲骨の下部に少し膿がございます。元気になってまいりましたが、腕の付け根は動きません。御浄霊の箇所につき御教示お願い申し上げます。

御垂示 これは結構じゃないですか。順調にいってますよ。この人は毒がたくさんあるんですね。毒血がうんとあるんだから、いろいろな所からいろいろな形で出ていって、結局治りますからね。気長にやっていれば良いですよ。浄霊の急所は、腫れている所とか痛いとか熱があるとか、それは分かりますよ……症状でね。それで良いです。

御伺い W・T(昭和二四年五月入信、二八歳)。二男M(二歳)は医師に食事中毒と言われ注射一本射ち、その後ヨチヨチしながら上り段より落ち、元気がなくなり、やつれて発病後四日目に死亡いたしました。なお、三男A(出生五〇日)が急に意識を失い、注射二本射ち二時間後に死亡いたしましたが、御浄霊いただき死後一時間して生き返り、三時間後に息を引き、二時間後にまた生き返り、翌日一一時ごろ死亡いたしました。その後会長先生より御指導いただき、信仰の間違いを御注意いただき改心いたしております。家が汚く、みすぼらしいために一時も御神体を御奉斎できないとのことで、さっそく家を探しましたところ、適当な家がございました。子供が死亡してより、だんだん心臓狭心的な痛みを起し息切れをいたし、会長先生の御浄霊をいただき、たいへん良くなりましたが、最近具合が悪く顔、手足、腹が膨れてまいり、先月一八日御守護お願いをさせていただきました。御浄霊の方法を御教え賜りたくお願い申し上げます。

御垂示 食事中毒なんて病気はありませんね。食事で中毒しても一日か二日で治っちゃう。死亡……これは注射だな。注射のために梯子から落ちて、打ち所が悪かったんですね、みんな注射でやられたんですね。これはまだ入信前だね……信仰に入っていたんですか。おかしいな。まだお祀りしてなかったんですね。御注意いただき……解って良かった。その人は来ているんですか。どの人ですか。なかなかしっかりしているじゃないですか。これはたいしたことはないですよ。いま苦痛は……腫れているんですか。

御伺い 多少腫れております。

御垂示 薬はいままでどのくらい。

御伺い 以前に服薬、注射をそうとういたしております。

御垂示 その浄化ですね。薬が溶けると、みんな浮腫みますからね。腎臓でなくね。腎臓も腫れるんですが、これは薬が溶けて腫れるんです。御浄霊の方法……方法は始終教えている。箇所ですか。方法と箇所は違う。これはあなたがやっているんですか。

御伺い 家族がいたしております。

御垂示 方法はあなたが教えてやったら良いですよ。箇所は腫れている所とか、痛みとか熱のある所とか、そこをやれば良いんだからね。これは治りますよ。

御伺い F・H(昭和二六年一〇月入信、二五歳)。本年二月一一日突然悪寒がいたし、四〇度くらいの熱があり、後頭部が痛み腰がふらつき、医診で急性肺炎とのことにて注射を一本打ちましたが効果なく、御浄霊におすがりいたしました。一三日に会長先生の御浄霊をいただき、熱も下がり食事も少しいただけるようになりました。一五日再発熱、後頭部および左の背中が痛み、咳をいたしますと特に苦しみます。以前に打撲のときに湿布にて固めております。ニ一日まであまり食事は進まず、体も衰弱してまいり、その夜御浄霊いただき楽になり、一膳半いただきました。二三日に光明如来様を御奉斎させていただき、その折寝汗が多量に出、悪寒がいたしました。一二日より頭痛がし、翌日午後より発熱し、後頭部および背中が激しく痛み、左耳下腺が腫れ上がり、御浄霊にて楽にさせていただきました。現在右耳下腺が固く、起き上がると目まいがいたし、寒気がいたします。入信前に両眼とも底翳の初期症状となり、眼球注射を打っております。また、先に打撲した折にストレプトマイシンおよびペニシリン二〇本ほど打っております。御浄霊の箇所を御教示お願い申し上げます。今後いかがさせていただきましたら、お救いいただけますでしょうか。

御垂示 二六年入信して、それで注射したんですか。しようがないな。お救い……もう救われているじゃないか。頭痛がしたり寒気がしたり、汗がたくさん出たりするのは、大いに救われているのですよ。こんな結構なことはない。急性肺炎となってますが、急性肺炎は良いですよ。このくらいありがたい浄化はないですよ。頭が痛くて熱が長かったら、大いに喜んで楽しみにしていなさい。浄化だからね。その実理が解るのが、この信仰のお蔭です。それが解らなかったら駄目です。教修のときに教わらなかったのかね。本を良く読みなさい。こんな結構なことはないですよ。それで身体がすっかり掃除されて健康になるんですからね。これは、もう救われているんだから、喜んで待っていなさい。浄霊は苦しい所をやれば良い。これは、先生が良くこういうところを教えなければ駄目だね。

御伺い M・T。今月一日より胃部と肺部が同時に痛み出し、長いときは七、八時間激痛があり、御浄霊一時間くらいで鼠蹊部のほうに下り、楽になり、下痢をいたします。痛み出す前には臍の上部が固くなってまいります。一昨年一一月より昨年四月まで、今年よりは軽い御浄化をいただいており、その節御垂示いただき「薬毒だから長くかかる」とのお言葉でございました。これは二ヵ月ほどで全快いたしました。二三年三月入信。大光明如来様、御屏風観音様を御奉斎、御資格をいただき、自宅でお道に御奉仕させていただいております。なお、左下腿切断いたしております。父は胃潰瘍で死亡しております。本人は戸主でございますが、妹に養子をとり家を出ており、生家も父のお祀りをいたしております。生家の養子も入信いたし、たいへん協力いたしておりましたが、昨年六月自然農法をいたし、村人や親戚の反対に興奮状態でおりますとき、古寺の整理があり、屋根藁を堆肥にすべく買い取りましてより、精神異常となり、親戚が入院させましたが一週間で退院いたしましてより、信仰を強制的に止めさせられ、御屏風観音様もお祀りできず、本人がお預かりさせていただいております。生家または父の霊と関係がございましょうか。今後の処置および御浄霊の箇所につき御垂示お願い申し上げます。

御垂示 屋根藁を堆肥に……これはちょっといかんですね。かわいそうなものだな。この屋根藁なんて、たいへん間違っているですね。つまり自然ということを忘れるんで、こういうことになるんですね。もし屋根藁が堆肥にして良いものなら、これからほうぼうの屋根藁を取って堆肥にしなければならない。たいへんなことです。やはり、こういうことはたいへん間違っている。片っ方の足を切断しているんですね。

御伺い さようでございます。

御垂示 とにかくまわりで反対しているんでしょう。

御伺い 亡くなった父と関係が。

御垂示 お父さんの霊とは関係がありませんよ。

御伺い 入信いただいたとき薬毒が。

御垂示 そんなことは良いけれども、現在本人は家にいるんですか。

御伺い さようでございます。

御垂示 精神病というのはだれですか。

御伺い 実家の妹の主人でございます。

御垂示 精神病はこの人とどういう関係があるんですか。

御伺い 生家の妹の婿でございます。

御垂示 信仰に入っておりますか。いつですか。

御伺い 入っておりますが、判りません。

御垂示 精神病のいる家は、側が反対しているんですか。

御伺い 親戚が反対で、御屏風観音様をM・Tがお預かりしております。

御垂示 夫婦二人きりで、亭主が精神病ですね。光明如来様は。

御伺い まだでございます。

御垂示 それじゃしようがない。妹というのは信仰に入っているんですか。いつですか。だいたいで良いですよ。

御伺い だいたい、二三年ごろと思います。

御垂示 しかし、まだ信仰に入ってないじゃないですか。光明如来様をお祀りしなければ、信仰に入ってないんですね。屏風観音様は止したんですね。

御伺い さようでございます。

御垂示 それじゃ治りっこない。それは、あなたが浄霊に行っているんですか。

御伺い いたしておりません。

御垂示 浄霊してなくて尋ねるんですか。

御伺い M・Tの御浄化と精神病と関係が。

御垂示 関係ない。薬毒ですよ。先に薬毒と言ったでしょう。だから、やっぱりそうじゃないか。長くかかると言ったんだろう。その通りですよ。聞く必要ないですよ。だからいったん治ったが、それは治ったんじゃなくて、一時的なんだから、こういうのは、やはりいくども、患っては悪くなり、治っては悪くなるんです。薬毒だからね。だから痛い所を浄霊すれば良いんだからね。痛い所に浄化が起ったんだからね。気長にやれば良いです。

御伺い S・H(一六歳)。小学校に入学のとき身体検査で心臓弁膜症と言われ、運動を避けるように言われ、体操などは休んでおりましたが、通学には差し支えございませんでした。一年のとき先天性心臓弁膜症にて治療方法も薬もぜんぜんないから、安静を保つようにと言われ、その通りにいたしましたが変化はございませんでした。昭和二三年お道を知り、私(母)とHが入信させていただきました。翌月にわかに高熱が出、頭痛、腹痛があり、御浄霊させていただき、熱は下がり痛みも楽になり、平らな道は歩けるようになりましたが、少しの坂道でも息切れが激しく、歩行困難となり、顔、唇は紫色に変わります。最近特に激しく、平らな道でも右様になります。本年二月一一日にわかに全身が浮腫み、息切れ激しく、胸部より下腹部にかけて膨満はなはだしく、心臓背部に卵大の固結がございます。食欲はあまりなく、二日に茶碗二杯くらいでございます。小便は一日に四、五回ございますが、量は少ないようでございます。両頬、唇は紫色になり、手足は常に冷えております。私は後妻でございますが、先妻は心臓病で苦しみ、大正一三年三三歳にて、産後一三日目に死亡しております。子供は四人ございましたが、最初の子は生後三日目に、二番目は二〇日日に他界し、三人目が現在御浄化をいただいております、Hでございます。四人目は生後三カ月目に急性肺炎で死亡いたしております。主人は反対はいたしませんが、入信する気持ちはなく、女道楽にて妾があるようでございます。Hの妊娠中医師より、先の子供が二人とも生後間もなく死亡しておりますので、サルバルサンを射つように言われ、六本射っております。この御浄化は霊的でございましょうか。御浄霊の急所につき御教示のほどお願い申し上げます。なお、光明如来様を御奉斎申し上ぐべくお願いいたしております

御垂示 これは、『信仰雑話』に書いてあるでしょう。不純な男女の罪は、子供の命に来るということは、『信仰雑話』にあるでしょう。その通りです。だから、婦人に対する不純関係ですね。その罪は子供に来るんだから、やっぱり、どうしても死にますよ、御主人が改心しなければね。そこで、現在のHというのも、やはりそれが関係してますから、浄霊しても治りが悪いんですよ。これは、光明如来様をお祀りして良くお願いするんです。そういった、いろんなややこしい罪穢をお許しを願って、そうして一家が天国になるように……そういうことをお願いする。そうして、Hという人の病気は、だいたい背中の固まりですね。これを溶かす。だれが浄霊しているんですか。

御伺い 本人の母がいたしております。

御垂示 そうしたら、力を入れないようにね。力を入れちゃ駄目ですよ。力をうんと抜けば、固まりが溶けますよ。
これが溶ければ……これが困だから……大丈夫です。

御伺い U・M(六一歳)。昭和一五年八月ごろより手足が腫れたり引いたりいたし、脚気または胃酸過多症と言われ、二〇年ごろより右手足が痺れて冷たくなり、ときどき痛む程度でございました。六百六号、水銀注射各数本、鍼灸を続け、胃散を相当量用い、その後脊髄神経麻痺と言われ、不治とのことで鍼灸をいたしました。最近腰が非常に重く杖をついてやっと家の中を歩く程度で、右手は少し痺れているようでございます。先月入信させていただき、それより御浄霊をいただき、体の気持ちが良くなり、腰が痛くなってまいりました。いかがいたしましたらお救いいただけますでしょうか。御浄霊の箇所を御教示お願い申し上げます。なお、御神体は今月中に御奉斎させていただく予定でございます。

御垂示 痛くなったら結構ですよ。これなら腰は治りますよ。もう、痛いとか熱が出るとか、痰が出るとか、寝汗が出るというのは、非常に結構だと、良く言ってやるんですね。どうも言い方が足りないようだ。いかがいたしましたら……救われるとよけい痛むかもしれない。御浄霊の急所は悪い所だけですね。痺れた所と、それで良いですね。ただ、よく箇所箇所と言うが、困ですよ。手のここ(先)らが悪いのは、ここ(頸部淋巴腺)にあるんです。こことここ(付け根)にあるんだからね。足は、足の付け根ですね。その、因をやるんです。ここ(手の先)が悪いと言って、ここ(手の先)をやっても、たいした効果はない。体全身の急所は頭であり、手の急所はここが一で、次がここです。足は、付け根。胃のほうの急所は腎臓と、その急所さえ心得ていれば、なんでもない。

御伺い S・Ⅰ(五歳)。昭和二六年四月、右眼球を打撲し、黒瞳全部が真っ赤に充血、四カ月間の医療、二回の手術で見離され、同年九月より御浄霊をいただきました。最近頭痛が激しく、眼は腫れ上がり食事は気ままにパン、お菓子の程度のみでございます。御神体は御奉斎準備中でございます。原因および御浄霊の箇所を御垂示お願い申し上げます。

御垂示 見離され……これが困るんですね。これはうっちゃらかしておけば、きれいに治ったんです。内出血したんですが、ほうっておけば二、三年で治ったんです。これで、治らないようにしたんです。見離されるようにしたんです。自分でして、見離したんです。お医者さんも悪気があったんじゃないが……治そうとしてやったんだがね。最近……これは結構だ。原因はいま言った通りですね。浄霊は眼です。それで、医者が手術したりするときに、特に手術するときには消毒薬を使いますから、その消毒薬が頭に来て、その浄化で頭が痛むんです。結構ですよ。そんなに腫れて痛むんですから、いまに眼から膿が出ますから、そうすると、ちゃんと治ります。もう一息です。ですから、浄霊の箇所は眼です。それから前頭部ですね。これは医学による被害者だからね。だから、原因は医療……こう思っていれば良いですね。

御伺い 教師次男T・R(本年一月入信、三三歳)。昨年一二月初め、自転車より落ち、左手首を骨折し、医者にて石膏で固めたとたんに頭が変になり、物忘れをし、泣いたり、嘘を言ったり、夜は眠られず、本年一月初めより御浄霊をいただくようになりましてより、血痰、鼻血、血尿、血便が出、ほとんどふつうの状態になりましたが、ときどき失神いたしたり、字が読めなくなり頭が変になります。御浄霊いたしますと、すぐ良くなります。頭を御浄霊いたしますと、骨折した手首が痛くなり、震えます。一〇年前に満州にて梅毒となり、サルバルサン二〇本ほど、また三年前に神経衰弱でマアゾール八〇本ほど注射しております。御浄霊はどこをいたしましたら、よろしゅうございましょうか。

御垂示 これはたいしたことはないですよ。骨折でも、浄霊で治るんですがね。石膏というのは、動かないようにやったんですね。取ったんですか。

御伺い 取っております。

御垂示 こう(震え)なるんですか。

御伺い さようでございます。

御垂示 痛いとか、いろいろするのは薬毒ですよ。この人はだいぶ薬が入っているんですね。痛くなったのは、これ(震え)からですか。

御伺い さようでございます。

御垂示 最初医者にかかったんですね。手術はしてないでしょう。

御伺い いたしておりません。

御垂示 石膏は医者がやったんですか。泥みたいなもので固めるんでしょう。

御伺い さようでございます。

御垂示 頭に来て、それで頭が痛くなったんですね。気長にやれば治りますよ。ただ、サルバルサンの注射が二〇本……これがだいぶ頭に来ているな。それから、梅毒ですが、梅毒くらい治り良いものはない。私は書こうと思っているが、いろいろしようと思うが、梅毒がわけなく治ると言うと、これは良いと不信行なことをするといけないから、それで私は書かないようにしている。あれは非常に、黴菌というのは弱いもので、浄霊するとすぐ治りますよ。サルバルサンは恐ろしいです。これが頭に行ったのは、なかなか治らない。しかし、近来サルバルサンも、馬鹿に薄くしてやるから、昔ほどの害はない。

御伺い A・M(一一歳)。智能低く小学一年程度でございますが、運動方面は同年齢の子供と変わったところはございません。生後三日目ごろより多量の血が下り、止血注射五、六本射ち三日ほどで治りました。三歳ごろ中耳炎となり、高熱は出ませんが耳垂れが出、耳鼻科にかかりました。それより毎年風邪を引くたびに耳が痛み、その都度耳鼻科にかかり手当てを続けてまいりました。咳が激しく六神丸を服用いたしました。入学前に転倒し、後頭部、右延髄部に火傷を受け、塗薬で治癒いたしました。二五年九月アデノイド手術を受け、現在蓄膿症の気味でございます。二六年末より後頭部、延髄を主に、腎臓部を従に御浄霊させていただいております。母親は本年一月入信、二月に御屏風観音様を御奉斎させていただきました。御浄霊の急所御教示のほどお願い申し上げます。

御垂示 馬鹿なものですよ……血止めと言って。少しくらい……多少だって出るのは結構ですがね。古血だからね。それを止めるなんて間違っているね。耳が痛く……これも耳鼻科で中耳炎を止めて膿を固まらせちゃったから……残しちゃったから、それで耳が痛くなるんですね。これは中耳炎にチョイチョイかかり、この薬毒が頭に行って、それで頭の働きが悪いんですね。六神丸なんて毒が強いですからね。火傷の塗薬……これも悪いな。そういった薬毒ですね。それが頭に行ってますから、気長にやればふつうになりますよ。これは、耳と頭ですね。それを主にして浄霊する。

御教え いま、だいぶ病気のいろいろ解らない点があるようやすから、病気に関したことを読ませましょう。

(御論文「世界的迷信としての現代医学」朗読)〔「著述篇」第一〇巻五一四―五一五頁〕
(御論文「力」朗読)〔「著述篇」第一○巻四五五―四五六頁〕

 だいぶ時間が少なくなったから、まだいろいろ読むものがあるのですが、そのくらいにしておいて、少し話をしてみます。

 箱根の美術館のほうも順調に進んでいるのですが、今度あの辺の、美術館に関係したいろいろなことですね。とにかく、道路とか、そういうものもうまく行きまして、なにしろいまああいったものが非常にはやってきたですね。この間も三越の興福寺の仏像展覧会ですね。あれらもたいへんな人で、なんでも……行列で一時間以上待たなければ見られないそうです。そのくらいだから、箱根の美術館や……それは、三越のほうは無料で、おまけにデパートで、これは別ですが、でも箱根のほうは不便ではあるしするから、そんなに、押すな押すなということにはいきますまいが、しかしずいぶん来るだろうと思います。そこで外人なんかも、箱根に来る外人は残らずというくらいに、きっと来るに違いないですね。特に日本美術が多いから、外国の人はよけい見たいから、それに評判を聞き内容を見れば、ぜひ見たいという人が、外人にたくさん出てくるですね。そうすると、自動車の置き場も作らなければならないというので、いままでの渋井さんの大観荘ですね。あそこの斜めの角ですね。あそこの地所がずっと低くなってますが、あれは箱根登山の地所で、あそこより他にないですね。あそこなら、ごく都合が良い。あそこを平らに埋めて自動車の置き場にして、門の入口は角にしようと思っている。それで、切符売場と入口は、神仙郷の角にしようと思ってます。ですから、ちょうど自動車も上り良いんですね。あれを会社に「美術館ができるとお客が増えるから、電車の乗客も日に一〇〇〇人は増えると思わなければならないから、それで、寄付してくれ」と言ったところが、そいつは具合が悪いからお貸ししますからということになって、借りることになってます。そうするとだいたい神仙郷は夏あたりに、庭のほうもだいたいできるつもりです。

 今度は、ケーブルの向こう側に広い地所が買ってありますから、本山の準備をしなければならない。一万坪あるんです。また馬鹿に良い所で、強羅のちょうど中央で、山がホーロクを伏せたようにうまくいって、後ろのほうが杉林になっている。それは、不思議なほど良い具合になってます……山がね。あそこを馬鹿に安く買ったんです。一昨年か一昨々年ですがね。七〇〇〇坪買いましたがね。あの山をくずして、くずしてと言っても楽なものです。神仙郷のように岩はないしね。土ばかりですからね。そんなに高い山じゃない。ふっくらしているんですからね。けずれば良いんです。それで後ろの杉林を残して平らにして、やはり椅子席にして、これは一万人くらい入れるようにしようと思う。これは日本一だろうと思います。いま一番大きいのは、浅草の国際劇場で、あそこは五〇〇〇人入れる。あの倍ですからね。アメリカのは知らないがね。アメリカにもっと大きいのがあるかもしれないが、東洋では一番だね。勿論鉄筋で、一万人くらい収容できると思います。それから、一段下がった所に、五〇〇〇坪くらい去年買いましたが、信者の宿泊ですね。それを作ろうと思う。県別とか会別ですね。天理教なんかやってますが、あの式にやろうと思う。そこの山ですが「光明台」という名前をつけておきましたがね。それで光明台に行くには、神仙郷のほうから行くのに、ケーブルの線路が邪魔になりますからね。いま、あそこを通ろうとすると危なくて……道のない所を行くんですからね。どうしても駄目なんです。それには、ケーブルの下を地下で行こうと思う。それでいま言った通りですね。倉田〔旅館〕の通りですね。自動車の置き場の所あたりから、だんだん低くしてケーブルをくぐって行くんですがね。ちょうどケーブルのほうは高いですからね。それで光明台のほうは低いですからね。地下道にはごく良い所です。それで地下道を作ってその土で、自動車の低い所を埋めようと思う。近いですから奉仕隊の連中だけでできてしまいます。

 美術館というのは、ゾロゾロ後々来ては落ちついて見られないんです。博物館なんて、そんなことはかまわずにやってますが、いくらか気分良くやらないと駄目なんです。そこで、あそこに待合所を作って二、三百人腰掛けられるような所を作って、人を計ってやろうと思う。そのためにめそこに待合所を作る。それから外人なんかは雨が降ったとき、雨の中を歩いて行くのは具合が悪いですからね。外人ばかりでなく日本人もね。賛沢な人は……自動車で来るなんてのは、雨が降っては具合が悪いから、渋井さんの大観荘を六尺けずって……いままでの道が三尺ですから……美術館の裏手から車を降りるとすぐ、雨に濡れずに美術館に入れるというようにもするつもりです。そういうような具合でいろいろ、そういった設備やなにかもそうとう仕事があるんです。で、茶席の裏のほうは、いま土をやってますが、あそこは夏までにはやってしまいますが、ほとんどあらかたはできてます。あそこは平らにしてモミジを植えるつもりです。それからあそこの流れも、できるだけモミジを植えて、秋紅葉時分に非常に良いというようにするつもりです。ちょうどあそこは萩の道がありますし、秋非常に良いですね。美術館なんかにしろ、夏から秋にかけてのほうが、箱根のモミジというようなので……箱根の桜というのは本当は良いんですが、あんまり世間に知れてないですね。強羅に桜はずいぶんありますが、箱根というのはモミジですからね。ですから、秋モミジを見ながら美術館を見るのは、ごく適当していると思います。

「岡田茂吉全集 講話篇 第七巻」 昭和26年03月20日