昭和二十七年一月七日 教集06 (1)

御教え 五、六、七は比較的新しい人が多いそうですから、そのように……適当したお話をしようと思ってます。メシヤ教信者になって、一番知っておかなければならないことは、メシヤ教と言うから、ちょっと宗教のように思いますけれども、本当から言うと、宗教だけとも言えないんです。宗教より、もっと大きいものなんです。宗教はあるにはありますが、それはメシヤ教の一部なんで、メシヤ教の本来の仕事というものは、世界の文化革命ですね。すばらしく大きいんです。文明の革命ですね。そこでいま『文明の創造』というのを書いているんです。いままでの文明……これは本当の文明ではないので、要するに間に合わせ文明ですね。本当の文明というものは、こんなものじゃない。もっとずっと違うんです。で、それを人類に教えて、救うわけなんです。どんな文明か、いままでの文明とはどこが違うか。これは『文明の創造』のほうにいろいろ書きますが、一番あなた方の解り良いことは、病気治しですね。これだけをみても違うんですね。いままでですと、薬だとか機械だとか……それで病気を治そうとして、一生懸命になって……金はうんと使う、それで病気は治らないで、だんだん悪くなる。ところがメシヤ教のほうは、こう(御浄霊)やっただけで、だんだん治っちゃうんですから、その違いさで……そうしたことだけでも、たいへんなものです。ひとり病気治しだけでなく、あらゆるものがそういうふうになっている。現在の世界をみても……一番世界中に脅威を与えているのは、アメリカとソ連との、覇を争うと言っては、ちょっと変ですが……要するに軋轢<あつれき>しているんですね。こういうのも、本当の文明ということが解れば、なんでもないことですね。譬えてみれば、間違ったことは許されない。必ず失敗するということを、人間が自覚するんですね。そうすると、人の国を侵略するとか……朝鮮問題にしろ、他国の人民を苦しめるということは、ぜんぜんやってはつまらないことになりますね。そんなことすれば自分も失敗し、苦しむということが、はっきり解っちゃう。だから、そういうことをやらない。そうすると良い世界になるんですからね。いままではそういうことが、はっきり解らなかった。だから、いろんな……昔からの英雄だとか豪傑だとか、歴史に出てますが、ナポレオンだとか、ヒトラー、カイゼルとかいろんな人がありますが、あれで成功すると思ったんですね。ところが、それがはっきり解らなかった。そういうことを、はっきり解らせるようにすることですね。そうして、それが成功すれば、世界中の人間が解るんですからね。そんな馬鹿馬鹿しい……自分で自分の首を締めるような、そんなつまらないことは止そう……そういうことになる。ちょうど薬という毒を飲んで、病気を治そう……健康にしようとして、それが逆に病気が増えたり、病気が悪化したりするんですね。それを一生懸命にやっている。それと同じことです。それから、米を作るのも、肥料なんていうあんなものを、金を出したり、いろいろして……つまり増産なんていうのは、ぜんぜんできない。減産くらいですね。今年なんかも、三〇〇万石も減産しているんですからね。そういう馬鹿気たことを、知らないで一生懸命やっているんですから、見ちゃいられないんです。ところが、今度一〇年計画ですかね……農林省が先立ちになって、たいへんな金ですがね、何千億だか……一〇ヵ年でたいへんな金です。そうして、一ヵ年三〇〇万石増産するという計画を立てて、いよいよ実行するようですが、三〇〇万石なんて、増産のできないことは請け合いますよ。ことによると三〇〇万石減産になるかもしれない。そいつを、農地改良だとか、あの手この事でやるんですけれども、そうしてやれば増産になると思う……その無智ですね。そういうことが解らないんだから、実に、やはり見ちゃいられないですね……子供がなにかやっているみたいでね。それから、さっき言った戦争といい、病気といい、農業といい、実に一生懸命に不幸を作るような……そういうことをやっているんですね。だから、いまの人類の迷妄を一日も早く目醒めさして、本当のことを教えなければならない。と、こう思っているんです。そこで宗教というのは、昔からありますが、とうていこれほどの人類の間違いを、宗教なんかで、それを救い、解らせるということは不可能なんですよ。こういうことをする勿れとか、こういうことをしちゃいかんというくらいで、とうてい今日の人間が承知するわけがないんですからね。よほど実際を見せて、科学的にも哲学的にも、徹底していかなければならない。どうせ目が覚めない。そこで、着々としてやっているんですがね。しかし、私がやっていると言っても、その奥には神様がやっているんですからね。すばらしい神様がやっているんですからね。無論成功するには決まってますが、しかし、なかなか大仕事なんです。それはこんな大仕事は人類始まって以来ないんですからね。良く解っているでしょうがね。そうして五六七の世ですね……それがつまりできるんですね。これはできるに決まっているんです。ちゃんと、そういうふうに昔から神様が経綸してあるんですからね。で、物質文明をこれまで進歩させるために、いろんな間違いや、善悪の闘争をさせてあったんですからね。とにかく神様の経綸は深いものなんです。人間は本当に踊らされているようなものですね。そういうことが根本なんで、いまお話したのは、非常に大きなことですがね。

「『御教え集』六号,講話篇第六巻p371~374」 昭和27年01月07日