美術館のことはそのくらいにして、『結核信仰療法』という本をいま書いてますが、いままでは本当に書かなかったんです。どうも、あまり明らかに書くと、医学が形無しになりますからね。面倒臭いことや、問題なんかが起る懸念もなきにしもあらずで、加減していたが、だんだん調べてみると、そういうことがないということも分かったし、それから、なにしろいま医学がやっていることは、結核を増やしているので、これは一日も早く知らして、なんとかしなくてはしようがないと思って、今度は、はっきり書いてあります。それで、信者向きでなく……この間出したのは『結核の革命的療法』……これは信者さん向きだった。今度は一般向きに書く。医科大学、病院、新聞社……そういう方面にばらまこうと思います。そうしてまず、一遍読ませようと思う。びっくりしますからね。そうしたら、中には考える者もできてくるに違いないと思う。そのうちの一つの項目だけを、いま読ませます。
(御論文「医学が結核を作る」朗読)〔「著述篇」第一〇巻四八-五四頁〕
つまり結核問題の急所なんですね。医学は結核患者を作っているんですからね……いま言った通り……いま読んだ通り、だれでも風邪を引きますから、風邪を引けば咳、痰が出るに決まっている。痰というものは、身体の毒が溶けて、いったん肺に入るんです。うっちゃらかしておけば肺に入った痰が出るんです。だから、それが出ないで固まっているんです。結核というのは、実にうまく作っているんです。本人は希望を失い、悲惨な運命になるんですから、そういう不幸な人間を医学が作っているんですから、これほど恐ろしいことはないんです。それを、だれも知らないどころか、あべこべなんです。政府も一生懸命支持しているので、とうてい見ていられない。だから、まずこれを現代人に教えるというのが、最大の救いですね。まだ、いろいろ……結核菌やなにかについてもありますが、時間がないからね。ただ、ちょっとおもしろいことを……奇蹟と言いますが、奇蹟にも二色あるんです。それを、ここに書いてあります。