昭和二十六年十二月二十五日 地天31 「教えの光」(7)

--昭和二六年一一月一三日午後八時ごろ、長崎市O町信徒S・Hさん方仏壇に向かい、先祖祭の際、後方参拝中の前記S・Hさんに神霊らしき憑霊あり、次のごとき問答および処置を採りましたが、この現象および私の採りました処置につきまして、御垂示賜りたくお願い申し上げます。

 ちなみに本年六月もS・Hさんに守護霊の憑霊がありまして『地上天国』第二五号「教えの光」に誠にありがたき御垂示を賜り、その後御用も発展に向かいまして、ただただ御神意の広大無辺なるに感謝の日を専心御用させていただいております。

問答

 問(私)この夏お憑りになった守護霊でしょうか。
 答(霊)頭を左右に振りつつ「違う」と言って合掌のまま、仏壇左上方(神棚のほう)を指差す。
 問(家族)ああ宮地嶽さんですか。
 答(霊)そうじゃ宮地嶽じゃ。
 問(私)なにゆえにお憑りになりましたか。
 答(霊)この家におりたくない。いやじゃ、いやじゃ、早く帰らしてくれ、こなたはいままで邪魔していた。お祭りにも一人も参らぬようにしたのもこなたじゃ。
 問(私)大光明如来様が奉斎されてから苦しいですか。
 答(霊)苦しい、苦しい。いやじゃ、いやじゃ。
 問(私)では今後あなたの希望通り、明朝ありがたい祝詞を奏上して家族が本社にお送りしますから、今後はこの世界人類が救われる尊い御神業に御協力ください。
 明主様の御神書により、霊界はいま、てんやわんやの状態とのことですから、私どもはいまメシヤの僕として日夜御用さしていただいております。どうか御協力してください。
 答(霊)(頭を低く下げて首肯の後、仏壇のほうを指差して)屏風観音様をもう少し高く上げろ、位牌の順序が違う。一番左のは後ろに引っ込ませろ(家族は霊の言う通りに位牌の順序を変え、左方の繰出位牌は後方に置き替える)。
 問(私)先祖様が頼まれたでしょうか。
 答(霊)違う神様からじゃ。
 なお次にはまた先祖が頼んだと言う。
(私)どうも種々お知らせありがとうございました。祝詞をいま一回奏げますからお帰りください。
と申し浄霊いたしますと本人は静かに常に帰り、夢見たような顔をしてホッとした様子にて、「ぜんぜん言ったことは判らない、終わりのほうは少し覚えているようである」と申します。そうして私および家族より話を聞き、昨日、宮地嶽の掛軸をもう片付けてよかろうと思って、何気なくクルクル巻いて前記神棚に上げたのが、やはり先祖祭にて知らしていただき、まったくいままで一生懸命御用して、どうもうまく行かなかったのが判った。そして軸類などにあらゆる霊の実在を知るとともに、今後の取り扱いによって協力していただくことの大切であること、また御位牌は向かって右より順序正しく祀ること、また前後の順は前方が上位であることも判りました。

 以上終わって直ちに二人の参拝者があり、まったく霊の働き、霊主体従などハッキリと痛感いたしました。また一面邪神はいままで邪魔していたのが光明如来様奉斎後、日の経つに従って平伏して御協力申し上げることの実態を体得しました。翌一四日午前八時、軸を掛けて御饌供をして祝詞一回奏上、言霊にて送ることにいたしまして、S・Hさんほか家族一名と長崎市内の福岡宮地嶽分社にお送りいたしました。

 これは嘘ではないが、祖霊の一人が一時邪神の家来になっていたのが、本教信者になったため、改心したのであるから、結構である。これから大いに働くであろう。

「『地上天国』三十一号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年12月25日