御伺い F・M(三四歳)未入信の男子。戦争中大鳥島にて、鳩くらいの渡り鳥をなぶり殺しにして食べたそうですが、その後栄養失調となり復員し、医療にていったんは回復しましたが、二カ年後にときどき食物を吐き、栄養失調のような状態になり、医療や鍼の治療を続けるうちに、昨年一二月よりしだいに視力が弱り、間もなく完全に失明、その後日蓮宗の人より、鳥が怨んでいると言われ、位牌を作って供養してもらいましたら、食物は吐かなくなりましたが、眼は変わりなく、本年四月母親が入信して、熱心に信仰するうちに、しだいに本人の気持ちも動き、二カ月ほど前より母親の御浄霊をいただくようになりました。最近、食事のときに咽喉が詰まるようなことがあり、また右の手足に思うように力が入らず、言葉もはっきりいたしません。鳥霊の祟りとは本当でございましょうか。もしそうでございましたら、それに対する処置と御浄霊の箇所を御垂示賜りたく謹んでお伺い申し上げます。
御垂示 ははあ、これは鳥の霊ですね。これは、鳥に因るんですがね。こういうのは、ふつうの鳥と違うんですよ。つまり人間が鳥になったやつです。鳥の怨霊ですね。これは、始終浄霊してもらって……特に前頭部ですね。ここに憑いているんですからね。これを良く浄霊して、あとは御神書ですね。それを良く読んで……光明如来様はお祀りしてますか。
御伺い まだでございます。
御垂示 これは、お祀りしなければ駄目だ。絶対に駄目だ。お祀りして、鳥の霊が早く人間に生まれ変わってくるように御守護お願いしたい。とこう言って、お願いするんです。そうすると、人間に生まれ変わるだけに執着が取れていくんです。そうすると、病気のほうもすっかり治ります。たいした厄介なことではないです。位牌を作ったりして祀ると、かえって困るんです。人間扱いになるからね。仏様でなく、他の所に祀るならそれはかまわないですがね。やっぱり、鳥は鳥の扱いにしなければね。