昭和二十六年十二月十一日  『御教え集』五号 (2) 

御伺い K・H(五二歳)昭和二三年ごろから、夜眠られず寝床を三カ所も変える状態で、医師より脳梅毒と言われ、いろいろと医療を受け、熱心に御嶽教を信仰しておりましたが、だんだん悪化してまいりました。御浄霊をいただくようになり、良いほうに向かいましたので、主人は昭和二四年二月入信させていただきましたが、申し訳ないことに三月末ごろ突然、御守り様の「光」と「ヽ」とを鋏で切り離してしまいました。その後、病状悪化し、現在では食物を丸飲みにし、こちらから持って行かねば、食事を要求せず、一日中寝て、口の中で独り言を言っております。小便は自分で気がつかずにしてしまいます。なお二十五、六年前に家の蔵の中に三升笊を伏せたほどの青大将がいたのを殺して、近所の人に薬にするようにと与えたことがございます。主人の父親は五、六年前に縊死しております。私の前夫はある女行者と恋仲となり劇薬自殺を遂げております。このとき、前夫のみ死に、女行者は生き残りました。右は霊的関係でございましょうか。なお、御神体を御奉斎させていただきますよう準備中でございます。

御垂示 どうして、こんなことしたのかね。霊憑りだな。ずいぶん厄介だね。光明如来様をお祀りするように準備していると言うんだから結構ですが、一日も早くお祀りする。それから主人はやっぱり霊が憑っているんですがね。鋏で……やっぱり霊にやられたんですね。丸飲み……青大将ですね。無論、この青大将は祖霊ですがね。三升笊……ずいぶん大きいんだな。青大将の霊を救ってやるんだから、光明如来様を祀ったら、その部屋に寝るんだね。あとは別にたいしたことはない。それですね。そうしてできるだけ御神書を読むようにして、気長にやっていればだんだん良くなります。なにしろ、殺されると非常に怨みますから、しつこいですよ……霊の働きがね。だから、簡単にいかないですね。気長にやるよりしかたがないですね。そして、少しでも暇があったら、一人でも多く人助けをする。その徳によって治りが早くなるというわけですね。

「『御教え集』五号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年12月11日