昭和二十六年十二月八日 『御垂示録』五号 (8)

〔 質問者 〕言霊返しということにつきましてお伺い申し上げます。

 あなたの苗字は「アライ」の言霊返しは「ア」です。「イワヲ」の言霊返しも「ア」です。アイウエオの行ですね。 「アライ」もアイウエオの行だし、それから一番下の言葉ですね。つまり、私のは「オカダ」だから、やっぱり「ア」になる。「モキチ」というのは、「チ」はマミムメモで、「モキチ」は「ミ」になる。「オカダモキチ」は「アミ」になる。それを、もっとすると「イ」になる。「アライイワヲ」は「オ」だね。下が「オ」だからね。「イワヲ」の「イ」が「オ」になるんだね。

  

〔 質問者 〕ローマ字で書きますと、良く分かりますが。

 いや、ふつうの字で分かります。仮名で分かります。「キハラ」ですね。「キハラ」は「カ」ですね。「ラ」がア行ですからね。ア行に「キ」をつけると「カ」になる。「ヨシヒコ」はオ行だね。「ヨ」だね。「キヨ」になる。カ行だね。一字にすれば、「キヨ」は「コ」だからね。
  

〔 質問者 〕元、大本教の友清先生の本を見ましたが。

 あれは、言霊を知らないですよ。出雲のほうにいるでしょう。神道の教派を作っている。右翼の団体かなにかで、にらまれていた。ヒゲを生やしてますが、ヒゲを生やしているので、ろくな奴はない。あれは、一種の装飾のような、驚かしのようなので……偉ければ、こんなことをして立派に見せなくても良いが、それだけ偉くないから、形によって偉く見せようというんです。

 書こうと思っているが、どうも神様から許されない。というのはわけがあるんです。言霊が分かると神秘が分かるんです。土地でも名前でも、神秘が分かるんです。すると具合が悪いことがある。言霊学としては、本居宣長ですね。二〇〇〇年か三〇〇〇年前には、言霊というのはあったそうだね。それがしばらく絶えちゃったので、本居宣長が復活したんですね。だから、中興の祖としてある。そのあとは長島静史と言って、静岡県のです。その弟子が大本教の王仁三郎先生だ。私がその弟子になる弟子だけれども、私は独特なものを自分で編み出した。それを自分は実用に使っている。

  
〔 質問者 〕平田篤胤は。

 平田篤胤はあまり言霊はやらなかった。霊の研究ですね。浅野式のほうですね。

「『御垂示録』五号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年12月08日