昭和二十六年十一月八日  『御教え集』四号 (12)

  『文明の創造』もだいたい、医学、宗教は書き上がったんです。これから「天国篇」を書こうと思ってますがね。「天国篇」は、一番興味があるんですがね。天国……まあ、五六七の世のあらゆる機構ですね。それを書いてある。政治、経済、教育、宗教、芸術……基礎になるような事柄の、新しいやり方ですね。それを書いてある。ただ、それを扱う人間に悪があると、どんなものでもうまくいかない。 それで、まずみんなが本当に神を知って、善になれば……なった人ばかりで経営したら、非常にうまくいくような組織を書いてある。もう少し経つと、五六七の世の原稿ができただけずつ順に読みますから、それを楽しみにしていてもらいたい。

 それから、つい二、三日前の、地方の便りですが、こんなことがあった。今度、秋田県のある村でウンカが非常に湧いて困っていた。そこにある人が来て、それは、肥料をやりすぎるんだ。肥料をもっと少なくしろというので、少なくしたらそれから良くなった。その人にお礼の意味で、家を造って、そこに住まわせるという、美談としてあったが、たぶんその人は、私の書いた本を見て言っただろうと思うが、肥料を減らしただけでも良くなったんだから……ぜんぜんやらなかったらとは考えないんですね。ところが肥料をぜんぜんやらないということはできない。その点は遺憾ですが、これも肥料の害ということの肥料迷信者が、少しばかり分かったわけですね。

 それで、もう一つ、今度の発表で六〇六六万石というんですから、平年作より五〇〇万石くらいは少ないですね。しかし、今年は台風もなかったんですから、いつもより良く穫れなければならない。去年でさえ、台風があんなにあっても六四〇〇万石穫れましたからね。そこで、考え直さなければならない。考え直しているが、良い考えが出てこない……根本が違うからね。「下手の考え休むに似たり」でね。そこで、こっちは、今度大々的に肥料の迷信の目醒ましをやりますがね。その成績が今月いっぱいに来るでしょう。今年はこっちは、自然栽培の成績は、どこもかも良いです。これを材料にして大いに目醒まし運動をやろうと思う。ひどい所になると、静岡県のなんとかいう所は、平年作の四割減で、六割しか穫れない。なにかというと、虫害……ウンカとイモチ病ですね。これを大いに目を醒まさないと、だんだん減りますよ。来年はウンと減りますよ。というのはなにかというと、霊界が変わってきたからです。ちょうど、だんだん薬で固められなくなるようなもので、肥料の働きが逆になってきますからね。これも、いまに精しく説きますが、逆になってきますから……肥料の効果は反対になるから、ますますできなくなるということになって、恐るべきものですね。今年でさえ、輸入米三七〇万トンとしてもたいへんなものです。金にして一五〇〇億をくだらないでしょう。そんなような具合ですから、いよいよ……大いにこれを知らせなければならない時期になったんですね。

「『御教え集』四号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年11月08日