昭和二十六年十一月八日  『御教え集』四号 (11)

御教え これは、今度……つい最近松井さん、鈴木さん、アザブ伸さんと鹿島秀月さんと九州地方に宣伝旅行に行ったときに、つまり私の原稿を欲しいというので、非常に懇願するから、それで書いたものです。

(御論文「舌に代えて」朗読)〔「著述篇」第九巻五六六-五七〇頁〕

 それから、これは『文明の創造』の「宗教篇」の一節ですけれど、いままで善悪について、本当に説いた者はなかったんです。勿論、悪はいけない。善でなくてはいけないということは分かりきった話ですが、しかし、いけないいけないと言いながら、悪があるんですからね。もし、この世の中は神様が造り、神様が経綸しているものなら、悪にもなにか意味がなくてはならない。けれども、悪のために人間が、いまのいままで悩んできたかは、分かりきった話ですが、そうすると、善と悪との関係ですね。なぜ悪があったか、神様は、善をしろ善をしろと言うし、神は愛だと言いながら、悪人は相変わらずはびこって、いつの時代でも戦争の恐怖は絶えない。そういったことを、根本的に分からなければならない。それを分かるように書いた文なんです。

(御論文「善と悪」朗読)

「『御教え集』四号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年11月08日