昭和二十六年十一月五日  『御教え集』四号 (1)

御伺い 今年一月風邪を引き発熱し、トリアノン注射五本ばかりで熱は下がりました。その後ずっと食が進まず、だんだん痩せて血色がなくなってきましたが、どこにも苦痛を感じませんので、仕事は相変わらず農事を続けておりました。あまり長くかかるので、今年七月初めて医診を受けましたところ、左肩甲骨の下に拳大に腫れ、奥底に大豆くらいのぐりぐりがありました。注射器で探ってみましたら、血液が溜まっていることが分かり、これは肉腫らしいから、一日も早く手術して取り除いたほうが良いとのことに、さっそく七月末手術いたしました。肉を取ったその奥に袋になって、中に血液が溜まっていたそうです。その後また、一五日目くらいにその横が少し腫れたので二回目の手術を受けましたところ、血管が二カ所ばかり静脈瘤のように「こぶ」になっていたそうです。その後一五日ばかりで退院しましたが、体の調子は悪く睡眠もできずにおりますうちに、また横に腫れてきましたが、今度は医師も手術してくれず「肉腫はそういうもので、なかなかそれで治った人はないのだから」と言って、見離されました。その後お道のことを知り御浄霊を一カ月半ばかりいただいております。よく熟睡できるようになり、食欲も出て血色も少し出て、元気もたいへん良くなり、少し肥ってまいり、勝手仕事もぼつぼつできるようになりましたが、最近の状態では、また少し腫れが目立つようになり「ぐりぐり」も一つできましたので心配しております。御浄霊はどこを主にいたしたらよろしいでしょうか。なお、御浄霊をいただくようになってから、主人が一〇月初め入信、現在本人も入信のお願いをすましました。御神体は御奉斎いたしておりません。

御垂示 なかなかこれで治った人はない……治った人がなかったら、最初からやらなかったら良いですね。これは医学による被害者ですね。風邪を引いて発熱というのは、腫れるために熱が出たんですね、良い熱です。それを注射五本ばかり……で冷ましてしまった。固まりは前から固まっていた。それが溶けようとしたのを溶かさないようにしちゃったんです。そこで、食が進まなくなり、出ようとするのを止めたから、血色が悪くなった。それから、肩甲骨 ……これは結構なんです。もっと腫れて、膿が出たらそれで治ったんです。いつも言う通り、腫れようというとき、それを切ると、そこから出ないで他にいくんです。ぐりぐりが腫れてきて、そこから溶けるんですね。まだぐりぐりが残っていて、腫れただけ取ったんですね。取ってまだ後に残っているから、それは他から出ることになる。それから、これは肉腫ではないんですよ。血液……毒血の固まりですよ。肉腫というのは、血液とは関係ありません。読んで字の通り、肉の腫れる固まりのようなものですね。これは肉腫らしいから……肉腫というが、これはぜんぜん分からないからです。血の固まりです。毒血がそこに寄ってきたんです。一五日くらいで、その毒がまた腫れて……一所に腫れようというのを手術したからよそに行った。針で突いたくらいでも、そこに寄らないですよ。いけないですね。「こぶ」のようというのは、血の固まりですよ。自然に毒血が出ようというのを、いろんなことをして止めたから、変てこなことになった。

 実際お医者に金を使って悪くして、下手すると命までなくなってしまうんだから、実際馬鹿を通り越してかわいそうなくらいです。肉腫はそういうもので……それなら最初からやらないほうが良い。治る見込みがないものをやるというのは、罪悪ですよ。罪悪と言ったところで、お医者さんはそうしなければ「メシ」を食っていけないからしかたがないですが、要するに医学そのものが罪悪ですね。罪悪を行なわせるような方法を作ったその医学なるものが、罪悪の根元というんですね。心配……心配じゃない。あべこべです。馬鹿に喜んで、お祝いして良い。ぐりぐりはたくさんできて、うんと腫れたほうが良い。それで体の毒血が出て、あとは健康になります。実に、人間の体は良くできてます。それをあべこべに考えているんです。神様のお心持ちとしてはね。浄霊は腫れた所ですよ。浄霊をすれば、膿が減り毒血が減りますから少なくてすむ。小さいものなら、少なくてすむが……こういうものは、腫れて膿がすっかり出ます。結構です。だから、なるたけ運動をしたほうが良い。運動をすると早く腫れて、早く出ますからね。苦痛がなければ、ふだんの通りにしたほうが良い。安静にすると、治りがずっと遅くなります。

「『御教え集』四号、岡田茂吉全集講話篇第五巻p114」 昭和26年11月05日