帰りがけに、駅々で信者さんが見送ってましたが、だれも言うことは、今年は自然栽培は、非常に成績が良いと言うんですね。そうとう増収になっていて、非常に喜んでいましたがね。というのは、だんだん肥料が抜けてきますからね。どこでしたか、今年で三年目ですが、反当たり二、三俵増えたということを言ってましたが、それでちょうどあたりまえですね。三年経てば三割くらい増えるんですね。五年経てば五割くらい増えるんですね。今年の成績が良かったら、大々的に自然栽培の宣伝をやろうと思う。ところが一般の場合は、今年は馬鹿に悪いですね。静岡県のなんとかいう村は、四割の減収で、六割しか穫れないんですね。その原因はイモチ病とウンカということになっている。こういう話を聞きましたが……農民は肥料をやりすぎるから、肥料を少なくしなければならないという説が、農民間に出ているそうですが、それはいくぶん判ったほうですね。だから、その方面はこれから大いにおもしろいと思うんですがね。
「『御教え集』四号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年11月01日