--本年二月にさかのぼって出雲地方に起きた霊的現象につきお伺い申し上げます。
Y・Cなる引き揚げ未亡人教師に龍神憑依し、いかに聞いても「出雲地方にて三千年来神と祀られていた者だ」と、「また八岐大蛇の第一の眷族だ」とも言い、八岐大蛇が「後はよろしく頼む」と言って姿を消し、いまはどこにいるやら「そのとき名前は絶対に言うなと言ったから言えぬ」とも言い、また奇稲田姫のお側におった者だとも言いました。ついに三月の本部大祭の節「明主様に御面会してから名乗る」と約束して大祭の当日、余興の始まる前「気持ちが悪いから浄霊を頼む」と言うので浄霊いたしますと龍神が憑依し、御面会させてもらった御礼を言い、それより口はきかなくなり、畳に文字を書くようになりました。約束通り名前を聞きますと「出雲の朝山八幡に来てくれればわかる」とのこと。その後四月にいろいろ調べて米子の四月の月並祭後参拝に行きました。そのとき霊視能力者を連れて行きましたところ、祭神は応神天皇になっておりましたが、参拝終わって霊視者に聞いてみますと、われわれが第一鳥居をくぐるときから、神殿正面に衣冠束帯の顎鬚の長い、上衣は茶色、下袴は白、冠は後ろに長くたれ、袖の上部は紐にてあんであり、少し頭を下げられた老貴人の姿が見え、側に女神で髪はおすべらかしで十二単の御姿が見えたそうです(前に浄霊したときには龍神にて目は野球のボールくらい、角は短くひげは片方一尺五寸くらい、胴全部がもしも見えたら室いっぱいになるような大きさで、私が天帝(額の中央)を浄霊するたびに非常に苦しがり実にものすごい形相だとのことでした)。参拝終わって出雲I市のY宅に帰る途中、雨となり、風も出て汽車より降りたときには突風が起り、雨もまじってものすごいふき降りになりました。さては龍神が来られたなと思い、さっそくY宅にて浄霊いたしましたところ、龍神憑依し、今日の参拝の御礼と名前を、涙を流し袖にて顔をかくし、いかにも残念そうに応神天皇と書きました。なお、今日まで邪魔をしていたことをわび、今後の協力を誓って帰りました。右の応神天皇と龍神との関係をいかに解釈させていただきましたらよろしいでしょうか、御垂示のほどお願い申し上げます。
女神は聞きましたるところ、応神天皇のおきさきとのことでした。
応神天皇がある執着のため、龍神に堕ちていられたので、救われたいため私に面会を求めたのである。それによって人間に救われ、元の応神天皇となったので、知らせることができたのである。そのありがたさにより、今後は大いにお手伝いをされるから、いずれ現実に分かるはずである。