昭和二十六年十月二十五日  『御教え集』三号 (3)

御伺い O・K(本年六月御垂示いただきました者でございます)当時の浄化は強い疲労感、胸部圧迫感、発熱、咳などで、熱は朝三七度五、六分、最高は午後四時ごろ三九度近くを前後し、発熱時において、胸部の疼痛最も激しく、きまって午前一時ごろ大量の盗汗があり、熱が下がりました。少しの動作にても下腹部より絞り出すごとき咳が出、連発するときは呼吸困難とさえなることがありましたが、喀痰は割に少なく、ぜんぜん出ないこともございました。その他鼻血、歯茎より毒血の出ることもございました。その後の浄化は、痰が溶けやすくなり濃い痰も出るようになりました。咳も以前よりたいへん楽になってまいりましたが、八月ごろより、しだいに胸部の圧迫が強まり、右肺中央部および上部付近と胸側に空洞を覚えました。以後呼吸が頻繁となり、本月に入って背部の圧迫が著しく強くなってまいりました。熱は平常朝三七度四、五分。午後に至って最高三八度五、六分を上下し、胸部は胸側から下肺部にかけて熱を持ち、特に指圧すると激痛または鈍痛を覚えます。喀痰の排泄しだいにより、胸の圧迫もいくぶんやわらいでまいりますが、いったん痰が出ると、またはなはだ呼吸が苦しくなり夜分は特に咳がひどく(仰向いて臥床したとき)痰の排泄もひどいのでなかなか眠れないときもございますが、比較的に熱は低くなり、朝のうちは楽ですが、昼過ぎよりしだいに発熱、背部圧迫感と呼吸が困難となり、息切れがして苦しく、脈拍は一〇〇ないし一二〇を越すこともあります。一週間前用便に行って失神し、それからは人手を借りるようになりました。腹部の動脈が硬化し、横隔膜付近より下腹に熱が出、圧迫されますので、食欲が減退いたしております。なお、腎臓部より腰部にかけて筋金が入っているような感じがし、大腿部より足にかけて横筋が痛み、脚全体がだるく感じます。御浄霊は主として、圧迫されている所、熱のある所、痛い所をさせていただいております。御浄霊をいただきました後にはたいへん楽になり、気分も良くさせていただいております。しばらくすると、まただんだん苦しくなってまいります。苦痛の箇所は毎日のように異動いたし、御浄霊の箇所もそれに伴い異っております。このような御浄化が毎日繰り返されておりますうちに、しだいに疲労いたしてきているように思われます。なお、Kは六月、私は本月入信させていただきましたが、まだ御神体、御屏風観音様は御奉斎いたしておりません。祖母は熱心な日蓮宗信者でございます。家庭もいろいろに複雑いたしております。右御教えのほどお願い申し上げます。

御垂示 背部圧迫感……前の胸のほうの肋骨付近に薬毒が溜まっているので、圧迫するからですね。これはね、簡単なものなんです。薬毒ですね。それがいっぱい溜まっているわけですね。固まっているんです。ですからそのために呼吸困難も熱も痛みもあるんですから、これを早く取れば良い。早く取るには、浄霊する人によほど霊力がないと、早く取れない。だれがやっているんです。霊力が強くてやるか、さもなければ浄霊をなるだけしないようにする。溶かさないようにやる。そして気長にやる。いまの、このやり方では、結局危ないです。つまり、良く溶かさないようにするんですね。だから一週間に二回くらい浄霊する。そうすると、咳も痰も少なくなり、食欲もあるから衰弱しないですむ。それが一番無事だね。こういうのは、そういうやり方をしなさい。しかし、一時苦しいかもしれないが、そうかといって浄霊すると、一時良くなるが、あと浄化が強くなって、平均浄化が起るからね。そうすると苦しむから、いま言ったようにするほうが安全ですね。家の人で反対する人があるんですか。

御伺い ございません。

御垂示 毎日浄霊しているんでしょう。

御伺い さようでございます。

御垂示 いま言ったように良くわけを話して、二日おきか三日おきにやる。いまは安静にしているんですか。起きているんですか。

御伺い 一週間前から寝たっきりになっております。

御垂示 寝ていたほうが良い。浄化を弱らせるんですね。食事は。

御伺い 一杯くらいです。

御垂示 駄目だね。喀血は。

御伺い ありません。

御垂示 上っ側に溜まっているんですね。だいたい肋間神経痛ですね。それが一番ひどい。やっぱり、あなたも力を入れているんだね。

御伺い 心配のために力が入るようでございます。

御垂示 心配のために力を入れるとよけい駄目なんです。浄霊に力を入れたら駄目ですよ。以前と違うんだからね、神様の御守護が違ってきているからね。浄霊は何分くらいやっている。

御伺い 四〇分くらいでございます。

御垂示 それから、いくらか急所を逸れていないかな。急所を逸れているんで、平均浄化が起っているんだね。痛い所をやっているでしょう。いま言ったような方針でやってご覧なさい。非常に苦しかったりする場合には臨機応変にやって良いですが、方針をそんなような具合にして続けて、結果が良かったらそんなふうにするんですね。

「『御教え集』三号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年10月25日