この一番元というのは、大本教なんです。大本教はメシヤ教が生まれるために出た宗教です。お筆先の中に「この中は世界の型であるから、この中を見て置いたらありやかに分るぞよ」というのがある。非常におもしろい。その一つの現われとして一番分かるのは、大本教が最後に弾圧されたのが昭和一〇年の一二月八日です。それから、日本が太平洋戦争を始めたのが昭和一六年一二月八日ですね。ちょうど六年目ですね。同じ一二月八日というのだから、不思議なんですね。ところが、神様のほうでちゃんと大本教でそれを作らせて、日本が太平洋戦争を始めるというような意味があるんですね。こういうことは、実に神様は甚深な綿密な経綸をやられている。それを、差し支えないことだけは話しますが、あんまりは言えないんです。残念なんだが、これはしかたがない。
もう一つおもしろいことは、以前にも話したが、私が大本教を脱退する前に、大本教の東京の分院というのが、いまの和田掘にあった。あそこで、世界の型をやった。それは人間でやったんです。そのときの幹部の者で、そこの会長がT・Iというアメリカの型の人で、たいへんな人気だった。またいっぽうにはT・Sという元東京の石屋組合の会長があって、この人がソ連の型だった。それまでというのはT・Iというのに、ほうぼうにあった支部がみんな集まった。そうすると、T・Sという人は、そうとう力のある人で落ちついていたが、ある動機により「俺の時期が来た」と、ある支部を獲得した。というのは、ソ連が鉄のカーテンを作って、獲得したというのと似ている。Tというのは、海軍大佐でその人が会長になっていたことが英国の型になっていて、その人の長男で、海軍少尉でしたか、逗子の海岸で高い所から飛び込んで、どこか打って即死した。そのとき、私は英国が植民地を失うんだなと思った。植民地というのは、子供を生んだようなものだからね。いま英国が植民地を失いかけてきたのは、その型なんですね。
もう一つおもしろいのは、石屋組合長のT・Sというのは、最近今年の夏箱根にいるときに金を借りに来た。尾羽打ち枯らした、実に見るかげもない。洋服もヨレヨレになってね。温泉事業を静浦の付近でやるのに、資金を借りに来た。私は断りましたがね。そういうことは、教団としてできないと。私はつくづく思ったが、結局ソ連の最後はこれになるなと思った。T・Iという人は、いま茨城県に引っ込んでいて、古い信者から支持されて気楽にやっているそうですが、これがまたどうなるかということが、アメリカの運命になってくる。しかし、この人は立派な人ですから、いずれ復活するだろうと思っている。というのは、大本教がいずれ変わりますからね。その一つの現われが出てますからね。というのは、先月箱根にいるとき、三代様が私の所に来て、庭を見せてやって、いろいろ話してやった。非常に喜んで、今度は、今月末京都に行ったとき、家内だけ、茶席の会があるから、招かれて、ぜひ来てくれと言うので、家内だけ行くつもりですが、これは神様が、意味があってやっているわけです。そういう点なんか、一つの世界の経綸の型になってくるわけです。そんなようなわけで、なかなかいろいろな意味もあるし、興味もあるんです。今日はそれだけの話です。