昭和二十六年十月十五日  『御教え集』三号 (8)

 今朝の新聞に出てますが、BCGですね。あれを当分……というとおかしいが、中止することになったのですね。それで、今朝のラジオの、「朝の訪問」に、医学博士のなんとかいう人ですが、あの人にアナウンサーがBCGのことを聞いた。ところが、なんだかんだ曖昧なことを言って、はっきり言いません。別にそんな悪く言ってません。BCGをいけないといったのは、アメリカのなんとかいう博士で、世界的に、やった地方とやらない地方を調べた。するとBCGをやった地方は結核が非常に多い。BCGをやらない地方は結核が非常に少ない。今朝の先生は学理で言った。この根本は学理でなく実際なんだからね。そこで、BCGはやらないほうが良いという世論が起ってきた。それを、日本で今度気がついて……大臣なんかも言ってましたが、もういっそう覚醒しなければ危ないというので、一時でも止めるとかしたんですが、実際にはかなわないので、実際の結果によって止まったんですね。いまにペニシリンとかストレプトマイシンが駄目だということになるので、見ていてご覧なさい。結局薬毒を知らないから一生懸命にやっているので、われわれから見れば実にかわいそうなものです。

「『御教え集』三号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年10月15日