〔 質問者 〕午前中のお伺い事項中の人は、宿屋の番頭をして下座の行を覚えるというので、伊豆山の旅館に入り、だいぶ修行しているうちに女の人とできてしまい、
【 明主様 】 なんの行だか分からないね。下落の行だね。落第したんだね。
〔 質問者 〕若い者が恋愛をして、熱を上げており、冷めてから、新しくまた恋愛をいたしますが、そういうのは罪になるのでございましょうか。
【 明主様 】 最初に恋愛して結婚したんですか。
〔 質問者 〕結婚しておりませんが、肉体関係があったという場合でございます。
【 明主様 】 それでは玩弄したんですね。それでは罪じゃないか。不届きだ。恋愛を慰みにするというのは天則違反です。ちゃんと、夫婦になるべく恋愛して、夫婦になって、それでお終いです。それ以外の恋愛なら、全部罪悪です。それは理屈のつけようがないんです。いまはうまい理屈をつけてますが……文章なんか書いてね。
〔 質問者 〕結婚しないでも好きになる場合がございますが。
【 明主様 】 たくさんありますよ。しかし、結婚の意志がなくて……ただ好きだ、では駄目です。実際は結婚の意志がなくて恋愛するというのは嘘です。それは本当の恋愛ではない。一時的で……自分でも、冷めるということが分かっている卑怯な奴です。女を玩弄するんです。私も若い時分、やっぱりそうでしたが、そういうきっかけには決して手を出さない。俺はこの女と結婚する意志があるかないか考えてみて、そんな気がない。そうすると、相手の女を不幸にするから罪になる。それだからやめると。その時分は神様の「カ」の字も知らないからね。
〔 質問者 〕明主様では、そういうことはできませんので。
【 明主様 】 ところがね、明主様となればできないですよ……しかし二〇代のおっちょこちょいだったがね、そういうことはできなかった。神様にさせられなかったんですね。そうして、いろいろ……そういう危ないときになると、なにか邪魔が入る。そういうふうに、運が悪いのだと思っていた。いま考えてみると神様がちゃんとやったんですね。
〔 質問者 〕熱を上げているときは、理性がなくなるので、なんでも嬉しいんですね。
【 明主様 】 私は理性はなくなりませんね。なくならないのが本当ですね。つまり、理性を脱線するのは、要するに邪神にやられているんですからね。いままでの世の中は、邪神がそういう人間を使っていた。いまからは、そういう人間でない人間ができてきます。邪神が弱ってきているからね。だから、いままでの考え方、やり方ではいけない。そこにメシヤ教の良いところがある。
〔 質問者 〕御婦人の方は、メシヤ教に入っている人を主人にすれば安心でございますね。明主様がいつも堅くおっしゃっておられますので。
【 明主様 】 そうはいきません。私の言うことを聞く人なら安心だがね。下座の行より危ないからね。神様は試しますからね。それでもいけないものは、つまみ出しますからね。自分が止すとか、自分のほうから出るとかいうんでなくて、神様につまみ出されるんです。自由自在に力がありますから、またなお悪くなければ、キュッと止めちゃいますからね。