昭和二十六年十月八日 『御垂示録』三号 (12)

〔 質問者 〕Uという女の信者で、熱心に信仰しており、子供がリットル氏病で、小児麻痺様になり、目も見えず、口もきけず、亡くなる一月ほど前に、先祖の霊というのがたくさん出てまいり「もう一月すると、救うために霊界に引き取る。それで夫婦も良くなる」と言い、次に一七歳の長男が御守りいただいておりますが、キリスト教の教会に讃美歌をうたいに行くのが好きで行っておりましたが、八月に奥さんの霊が憑り、「この子は霊界で御用があるから、涜罪という意味ではないが、引き取る」と言い、それより長男が寝つきました。審神させていただきましたが、恭しく出てまいり「八大龍王三女神の部下の神で、どうしても霊界で人類救済の御用をさせなければいけないことになっている。主人はそれによって分かって、入信することになる。その主人も、どうしても分かって、現界で使うことになる。浄化ではなく、霊界に引き取り、すぐに主人も分かるようになる」「いったい亡くなる時期はいつですか」と言うと「今日だ」と言うんです。明主様にお伺いして帰りましても間に合わないようでございます。これは本当でございましょうか。

 これは本当でしょう。
  

〔 質問者 〕少し前から死を知らされるというのは、それによって苦しみますから、浄化のためでしょうか、と聞きますと「浄化ではない。信仰が厚いから、死を知らせて、その覚悟をさせるんだ」と言いました。

 悲嘆に暮れることがないからね。
  

〔 質問者 〕なんであろうと、とにかく神様に救っていただけば良い。ありがたい。それ以外はなにも考えないようにする、と言っております。

 たいへん結構です。やっぱり、そこの家の因縁によって、そうしなければならない人があるんですからね。ですからそういうのはどうすることもできないですね。定まっているんですからね。それは邪神ではない、本当のものです。いろいろと霊的に深い意味があります。人間によっていろいろあります。神様のほうで選ばれた人は、ふつうの人とは違うんですね。神様に選ばれたそういう人は、主人公が非常に重要な役目を持っているが、霊統に大きな罪があるという場合には、結局贖罪ではないと言うが、大きく言うと贖罪です。贖罪でなくても、主人は子供二人も亡くなって、はじめて信仰に入る……それから、霊なんか知らない三千年も前の罪を消さなければ本当の御用ができない。という場合に、そういうことになるんです。罪穢れといっても、三代前とかという罪もあるが、そうでなくて三千年前の罪だってありますからね。それをきれいにしなければならないからね。

「『御垂示録』三号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年10月08日