だいぶ大入りですね。
御神業もだんだん発展してきまして、神仙郷のほうも見らるる通りで、美術館の建築もいよいよ取り掛かったのでありますが、来年の六月までに完成する予定なのです。二階建てにして、三階に小さいのをつけて……坪数は約二六〇坪あります。これができますと、美術館としては日本一なんです。日本に現在在る美術館を調べてみますと、そうたいしたものはないんですね。博物館ですが、博物館は見らるる通り、だいたい歴史的、考古学的に重きをおいて、美術的にはそれほどではないですね。あとは東京の根津美術館がありますが、これは春、秋二回やるが、この春のとき行って見ましたが、やはり全般的でないのです。例えてみれば、支那の周の陶器ですが、これはたしかに日本一ですが、あとはたいしたものはない。それから、大阪の白鶴美術館は、支那陶器はたいしたもので、日本一ですが、あとはほとんど見るべきものはないです。あとは大原美術館ですね。岡山県ですが、これはだいたい油絵が専門で、あとはたいしたことはないんです。それから近畿鉄道が美術館を計画してますが、品物はそうとう集まっていますが、建築はなかなか掛かることができないらしいです。経済問題らしいですがね。あと小さいのは、越後だとか山形県だとか、今度できる神奈川県……だいたいそれくらいです。だから、ここにできれば名実ともに日本一ということは間違いない。品物もいろいろと調査したり、連絡したりしてますが、すばらしいものを並べられるつもりです。なにしろ、神様がいろいろやられているんで、不思議にうまくいくんです。
これができると同時に、裏手のほうで、いまやり始めたところですが、美術館の横の流れから、向こうに行って公園寄りの空き地ですね。あそこに紅葉を一〇〇本植えるつもりです。龍田川みたいにして、橋をかける。つまり京都の通天ですね。あれを見たことがあるが、ああいった具合にしようと思っている。だから、来年の夏までには神仙郷のほうは完成するつもりです。あとは、だいたい熱海ですが、熱海のほうは今年いっぱいに庭園のほうは八分通りできる予定です。
これは規模がこっちとは……だいぶ大きいですからね。真ん中にある展望台のある山を、ツツジ山にしようと思っている。山の形、道路とか……形はできました。ツツジが二〇〇〇本いるそうで、二〇〇〇本植えますが、このツツジは元、箱根の芦ノ湖の岩崎の別荘にあったツツジです。岩崎のことだから、金にあかして日本中から、良い種類を集めたんですね。だから花は実にすばらしいものです。他にないものがあります。それは、箱根と分散して植えてあります。そのとき一〇〇〇本買ったんです。私は別に当てはないんですが、神様が買えと言うんだろうと思って買ったんですが、抜いてみると二本、三本ずつ寄せ植えになっている。それをすっかり解いてみると二、三千本ある。どこに植えるかと思って……分からないでいたら、この春熱海に植えるんだということに、お知らせがあったんです。神様は実に用意周到だと思った。これができると日本一だろうと思う。日本の名所になるだろうと思う。それから、晴々台のほうは来年の三月あたりに建築のほうに取り掛かるはずですが、それにはたいへんに金が掛かる。そんな金なんか、いまありやしない。ですけれど、そのときになれば、それだけの金はちゃんと神様が……じかにくれるわけじゃないが……入るだろうと思ってます。実に頼りないような、確実な話です。それで、晴々台の石垣の左手のほうに桜をたくさん植えるつもりだったのですが、どうも小さい気がしていたところ、あれから続いた土地を、持ち主のほうから買ってくれと言うので、買うことにしましたが、そこに桜を一〇〇〇本植えようと思います。だから、本当に一目千本です。吉野山も千本ですが、あれは疎らな一〇〇〇本ですが、私のほうは詰まった一〇〇〇本ですから、また違った眺めだろうと思います。梅のほうは今年いっぱいに植わる予定です。梅もすっかり準備できてます。梅は太いほど良いですね。古いほうがね。ところが小田原に梅があるそうですが、梅の若いのは、梅の実がなるから高いそうで、古いのは安いそうですから、それを買って、間もなく植えるつもりです。だから、あっちができたらたいへんです。
神仙郷も、この間アメリカの地理学の教授ですが……地理的に欧州やなにか見たけれど、これほどの庭園は……岩石は世界一ですが……この造り方は世界にないだろうと言う。花があるが、これを天然色写真にして世界に紹介すると良いと言っていた。ここでさえそうだから、熱海のほうは間違いない。ここの美術館は日本一のものができます。熱海のほうはずっと規模が大きく、これは世界一の美術館にするつもりです。建築の様式も私が設計するつもりですが、うんと新しい、アッというものをこしらえるつもりです。並べる美術品も……アメリカ、イギリスを調べてますが、どうもあっちの方は良いものがない。西洋の美術ですね。それは本場だからありますが、美術は東洋と西洋と較べると、東洋のほうがずっと上です。高さがね。だから、アメリカは日本のものを、値にかかわらず買っていく。危なくてしようがない。この間なんか、支那の鉢で、宋均窯と言う。先から欲しくてしようがない。この秋あたり買っても良い、ということで、楽しみにしていた。この間持ってきて、これは世界的なもので、それをアメリカで買いに来た。また、アメリカでは日本の良いものは、どこになにがあるということを知っている。五万ドルで買うと言うんです。二〇〇〇万円に近いですからね。私の所に大きな皿があるが、そのほうが上なんです。道具屋はそのほうを下に見ている。まあ、一〇〇万円以内なら買っても良いと逃げちゃったんですがね。それですから、博物館だとか文化保護委員会も、アメリカに持って行かれないように警戒している。なにしろ、先は値段にかかわらず買うからね。しかしそうとうあっちに行く必要がある。というのは、いままで日本美術はアメリカの博物館、美術館に行っているのは、ほとんど贋物です。ところが、終戦後日本に来てみて、たいしたものだと思って、本物を買いたがるんです。そういうわけだから……向こうの人の説で、うまいことを言っている。世界で「国宝」という名前がついているのは、日本だけだ。他に決してない。「国宝」ということは、他国に行くことを防止するので、そうすると美術は世界全体に見せようという気持ちを現わしているから「国宝」ということはおもしろくない、と言っている。そんなわけで、美術というのは世界共通でなければならない。そこで、日本にある美術館は、たいてい、春、秋二回くらいしか開かれない。というのは、財産保護のためにやるんです。財団法人ですか……それは、財産として世襲ができますからね。そういう規則です。規則で開かなければならないというのです。それで、知っている人に見せるというのですね。それじゃしようがない。それは、公衆に見せるというのでなければならない。そうすると、世界中の人が来ても、見せられますから、そうすると、独善という意味はなくなるから、そういう意味でも、私はやらなければならない。
メシヤ教の一枚看板は病貧争絶無の世界をつくることです。ところが、病気については、ふだんから充分に発表してますから、みんな分かったはずですが、注意したいことは、浄霊法ですね。これは手を振るわせないように……じっとするようにというのは、どうしてもこう(振る)やると力が入る。力が入ると治りが悪くなる。力を入れないようにするには、動かさないようにする。軽くするんです。力を抜くんです。そうすると、治りがずっと良くなる。私がそうですからね。私が力を抜くほど良く治る。お腹の光が、力を入れると、通りが悪くなるね。だから、力を抜けば抜くほど、光がずっと出ますからね。これからはそういうやり方にしてもらいたい。しかし、ぜんぜん振るまいとしなくても良い。場合によっては振っても良い。原則としては振らない。
それから、貧乏ですね。これは病気がなくなれば、貧乏も解決するんです。しかし、そればかりでなく、食糧増産ですね。これが、貧乏をなくする一番の原因なんです。というのは、農民は日本の人口の約八割ですから、そうすると、農民の懐を暖かくするということが一番なんです。そうすると……商工業も繁昌するというわけになる。農民の懐が暖かくなるというのは、やはり増産と肥料代やなにかがいらないということが肝腎です。そこで、自然農法を大いに奨励しなければならない。だいたいいまの計画は、自然農法の実例が一番肝腎なんです。今年の収穫あたりになると、年々肥毒がなくなってきますから、増えます。今年の一一月あたりになると、報告はいままでよりずっと良いだろうと思う。その成績を土台にして、一つの本をつくって、これを日本中の農会とか農事試験場とか、村なら村長と、あらゆる方面に全部配ろうと思う。それから、各地に講演会、座談会を開いて大いに知らせようと思う。というのは、自然農法にして五年経てば五割の増産です。そうすると、現在六四〇〇万石ですから、一年間に、いまのところ二〇〇〇万石足りないですね。人口が八〇〇〇万ですからちょうど二〇〇〇万石足りない。それだけ輸入しなければならない。たいへんな金額です。五割増産で九六〇〇万石になる。そうすると肥料代がいらなくなると、肥料屋が困るだろうと思うだろうが、そうではない。いまは外国の注文が多いので、日本にやらなくても輸出のほうが多いんだそうですから心配いらない。実際、あんまり言うと、肥料屋に暗がりで、ぶんなぐられるかもしれないが……岡田の奴けしからんとね。そんなことはないから、安心していい。そういうわけで、貧乏を解決するということが一番の根本問題ですからね。
その次は戦争で、戦争をなくすることができるんです。いままであまり説かなかったが、これから戦争に関した論文をいろいろ書こうと思っている。これはなくする方法を書いたんですが、ところがもう一つわけがある。というのは、近ごろアメリカの……進駐軍関係の人らしいですが、七、八人のグループでメシヤ教を研究しているというんです。それで、雑誌なんかを飜訳して研究しているというんです。私の書いたものに非常に共鳴しているんだそうです。その人にも、これを見せたいと思う。それで書いたんです。それからアメリカの本国のほうにも、今度信者が一人、あっちの大学に許可されて行ってますが、だいぶ各国の人間が行っているそうですが、浄霊をやっているそうです。東洋人だとか、西洋人だとか……インド人、タイ国人……とやっているが、だいぶ信者ができそうです。だいぶ御守りを持って行ったが、もっと……と言うんです。そういったようにあっちのほうに鍬を入れるような形が見えてきた。神様のほうで時期に従って、よろしく手を打って行くはずです。なんだかんだと、とにかくすべてが来年あたりから非常な発展をする気分が見えるんです。いま、戦争をなくすることの論文を読ませます。
(御論文「第三次戦争は免れる事が出来る」朗読)〔「著述篇」第九巻五二一-五二四頁〕
戦争に対する、こういうようないろいろなことを英文に訳して、世界の自由国……そういう方面に知らせようと思って、考えている。で、いま……世界中の人民が第三次戦争は免れないとしているが、実は戦争を免れることができるんですからね。この通り、あらゆるものは相応の理によって、汚いものが溜まると、それを掃除すべき力が発生する。そういうように神様が造ってある。そうすると、戦争で壊されたり、くずれたりするのは、それだけ汚いものが溜まっている。その掃除のためにやるので、いまやっている……力によって戦争を防止すると言ってやっているが、いまとしてはしかたがない。原子爆弾とか造って、戦争しようという計画をぶち壊すとか、というのはやむを得ないですね。ちょうど、警察で押さえているというのと同じです。いまの文明はみんな同じですね。病気でも同じですね。浄化が起ると、それを押さえつけるというのは、戦争でも犯罪でも病気でも同じですね。それが進歩した文明と思っている。それより他にないと思っている。逆なんですね。だから、いまの文明は逆の文明と言っても良い。
そこで、私のほうは、中心はこうするんだということを教えるんです。そうして、その力を見せるんです。内部をきれいにすれば良い。外部から押さえつける必要はない。力で平和にしても、破るほうも力で破るから、永遠的なものではない……絶対的ではない。だから、そういった間違ったことを人類に教えるというのがメシヤ教の、世を救うということなんです。大きさにおいては、これ以上の大きなものはない。大きさというのはホラの大きさではない。実のある大きさなんです。そんなような意味です。
まだ時間があったら「仏教の起源」というのを……これはおもしろいのですが……いずれ読ませます。仏教はだれが始めたかというと、インド人ではない。日本の神様がインドに行って化身、化仏されて……伊都能売神様ですが、伊都能売神様がお釈迦さんに教えられて、お釈迦さんがびっくりして弘めたんです。化仏というのは、神様が仏に化けたんです。日本の神様はインドに行かれて、今度メシヤ教が出て五六七の世を造る、その準備に用意された。それを『文明の創造』に書きつつあるんです。だんだん知らせますからね。そんなわけで、神様は前から、世界的に準備した。だから、キリストもマホメットも、地上天国の用意のために、何千年も前にいろいろなことをされたんです。そういうことも、いろいろと書くつもりです。それを、最初は日本人に知らせますが、最後は世界中に知らせます。これが「見真実」です。これは専売特許ではない。全人類に知らせなければならない。そうすれば、五六七の世ができるんですね。