昭和二十六年九月十八日 『御教え集』二号 (5)

御伺い 五〇歳くらいの肥満せる婦人、数年前神経痛で注射をしたほかに、特に既往症なし。最近全身だるく特に左手指が内側に曲がり、伸びなかったのを御浄霊によりお救いいただき、本人は喜んで入信。その後養子にも御守りをいただかせましたので、引き続き家で御浄霊をさせていただいております。本人は非常に神経質で、夜分鶏や犬の鳴き声が気になって眠れないそうです。私もときどき御浄霊にまいり祝詞、善言讃詞を奏げ、御浄霊いたしますと、その都度良く眠ります。この婦人は不眠が続くと発作的に痙攣を起し、特に左手頸をかい込むようにして苦悶いたします。そのうえ、発作を恐怖して二重に神経を使い、ますます眠れないようでしたが、いろいろとお道の話もいたし、最近はたいへん具合良く眠れるようになり、発作も起らずにおりましたので、ときどきは教会へも通ってくるように申したところ、その晩に、また、以前よりもっとひどい発作を起しましたが、五分くらいで治り、翌日は一日寝ておりましたが、その後は寝たり起きたりしております。現在は全身だるいだけで、食欲もあり、別に異状はありません。中風の霊の憑依かと思い質ねてみましたが、本人ならびに主人側の先祖にも中風で死んだ者なく(遠い先祖は判りません)いろいろ質ねましたところ主人の姉が二一歳でモルヒネ自殺をしている他、本人の郷里方には狂人が二人ばかり出ており、また養子の話によりますと、本人は主人の母 (姑)を戦時中そうとう食をつめたのでそれを気にしているのではないかと申します(その母は八四歳で老衰死いたしました)。その家には仏壇はありますが位牌もなく(過去帳のみ)写真が三葉飾ってあるだけです。主人は御浄霊に反対はいたしませんし、お道の話も良く理解があります。いかなる因縁でございましょうか。

御垂示 霊的と薬毒と両方ですね。薬毒というのは注射のためですね。これはそうとう長くかかります。まあ……気長にやるんですね。中風状と同じですがね。もし中風とすれば、足もなるが、指だけとすると中風の霊じゃないですね。それから眠れないのは、ここです(延髄)。たいてい右ですが、必ず固まりがあるから、これを溶かす。痙攣は、やはりそのためです。頸の毒のためです。神経というのは霊ですが、これは副守護神ですね。

 副守護神というのは、とても神経を起させるものです。神経を起させてからかう。それが好きなんです。だからちょっと聞こえたり、なにかすると、これは病気になるんじゃないか、死ぬんじゃないか、とちょっとでも思うと、どんどんやってくる。副守護神がそういうことをするということは、霊にそれだけの曇りがあるからですね。中風ではないですね。お婆さんでもない。もしこの霊が憑ると、食いたくてしようがない。モルヒネをやったのは体が痺れますからね。むしろ、霊的というと、副守護神です。これは気長にやれば治ります。なにも心配いらない。

「『御教え集』二号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年09月18日