御教え いよいよ講和になったけど……これは予期していたことですが、それで今度の記念にサンフランシスコで美術展をやりますが、あれはあまり良いものじゃない。いつかも話したが、今度はあまり良いものを出さなかった。で、来年アメリカのニューヨーク、ボストン、ワシントンそれからロンドン、パリですね。そこで日本の本当に良いものを集めて展覧会をするという計画で、することになったのですが、とにかく近代、美術的に……美術思想がだんだんさかんになりつつあるようだが、非常に喜ぶべき現象です。日本でもだいぶ美術的に……いろんな催しとか、美術館とか……だいぶほうぼうにさかんになってきたですね。まあー結構ですが、いっぽうはそういうような平和文化的のことがだいぶさかんになってきたが、またいっぽうでは、米国もソ連もいろんな進歩した武器を造って大戦争の準備を着々としてやっている。実に、極端から極端になる。そんなやり方なんで、ちょっとわけが分からないような、また気味が悪いような、おもしろいような、変な状態ですね。それで、平和文化のほうがだんだん進んで行けば非常に結構ですが、いっぽうでは大破壊の準備をし着々として進んでいる。ちょうど、創造と破壊ですね。これが一緒に来る。先から私が言うが……大本教のお筆先にあります。「いずれは立替えと立直しが一緒になるから」と、そういうようなことを言っている。それも神様の予言です。要するに創造と破壊で、いまの世界の状態がそうです、それで、平和のほうだけが進んで行くかと言うと、そうではなく、いっぽうで破壊の準備をしているんですから、どうしても第三次戦争が起らなければ追っつかない。と、そう見られる。だからそういう戦争もあると見なければならないが、そうかといって、その他にだんだん浄化が強くなりますから、いろんなことがあるんです。それは、これからだんだん出てきますが、その目で見れば、別になんでもないはずです。
一昨日、大本教の三代教主……女ですが、これは現在大本教は「愛善苑」と言ってやっているが、古い大本教信者もそうとう残ってますから、その人たちが……新しい人もいくらか入っているでしょうけれど……とにかくやっている。三代様というのは、教祖の出口なおというお婆さんの長女が出口スミと言うが、この方が出口王仁三郎先生の奥さんですね。その娘さん、やはり長女で、その方が三代様です。一昨日ここに来た。前からの約束で……春からの約束で……来られた。庭もすっかり案内して、二時間くらいいろいろお話したが、これは立派な方です。それで、いずれあそこも私のほうでちゃんといろいろ世話を焼いてやるようになってますからね。そんなこと言うと、先で誤解するといけないから言いませんが、立派なものを、こっちでこしらえてやるんです。綾部にね。それで、あっちに、こっちとは違った、一つの……あっちの経綸の中心ができるんです。これは以前からちゃんと定まっていることで、ただ時期だけの問題ですね。そんなようなわけで、あの辺も、綾部を中心とした所がたいへん変わる。お筆先にもありますがね。お筆先によりますと「一〇里四方は宮の内、綾部は真中にあり」というのがありますがね。
伊勢の大神宮さんは、伊勢の山田にありますが、その前は丹波の亀岡で、その前は綾部です。天照大神様が祀られた中心です。その前が丹後穴太神社ですね。いくども移ったんです。私の書いた「日本民族の霊的考察」の中で、天照大神様が信州の水上山に逃げられ、戸隠山に篭もられたと書いてあるが、水上温泉というのがありますが、あそこに、私のほうで鉱山を買ってやり始めていますが、やはりそういった因縁があるんです。で、水上山にも立派なお宮ができるでしょう。そんなわけで。これから神様のことはだんだん進展の徴しが見える。
それから、もう一つお話したいのは、今度大草さんと、松井という人と鈴木正吾という元代議士ですが……これはみんな良く知っているでしょう……この三人の人が東北のほうに講演旅行ですかね、それをやったが、一番最初にやった所は青森県の一番隅で大畑町ですね。これは日本で言えば一番北端でしょうね。そこを最初にやったんですがね。非常にさかんだったそうです。小さい町でしょうが、一〇〇〇人から来たそうです。
で、今度神様は本格的に開かれ始めたんですね。いつも言う通り、東と北が霊ですからね。それで、そこから南と西に向かって行けば必ず成功すると、いつも言ってますが、そういう意味です。そこで、私は東から西に来たんです。これもいつか書いてある。日本の東は東京で、東京の東が浅草で、浅草の東が橋場という所です。そこで私は生まれて、それからだんだん西に来たんです。そして、西に来るに従って私の仕事が大きくなったんですね。社会的にも知られるようになった。そこで、メシヤ教が本当に開くにも、東北の端からが本当なんです。それで、神様が腕を揮われると言いますか、それが国常立尊という神様で、これは丑寅の金神で、その神様がこれから腕を揮われる。そうすると、やっぱり、丑寅の一番端からということになる。それからだんだん西のほうへ西のほうへと行く。講演行脚もするし……そういう順序で開いて行く。それが本当の開き方です。いままでは基礎的のものですね。
去年の事件で整理して、今度は本当の順序でやるんです。神様のやり方はなんとも言えないですね。そんな青森県の端のほうで……私は聞いたこともないからね。そこにあんがい信者が熱心で、実に驚くですね。いままでの信仰は全部西から出ている。東から出ているのは、日蓮宗とメシヤ教だけです。
いま、『文明の創造』の医学のほうはだいたい終わったんで、宗教のほうを書いている。つまり「医学篇」「宗教篇」「天国篇」となる。一番最後の「天国篇」というのが一番おもしろい。これは五六七の世の状態ですからね。いまは「宗教篇」ですが、なかなか変わった、あまりいままでに説かないことばかり説いてあるからおもしろいと思いますが、最初は宗教的に、病気と霊ですね。霊に関したことです。それから既成宗教を説き、それから、ごく神秘な点に入ろうと思っている。それで、既成宗教ですが、だいたい仏教のことを書いてある。
それから、これからは自然農法というように、医学のほうも宗教医学としますからね。いまの医学は唯物医学で、こっちは宗教医学と別けて言うようにしようと思います。現代医学は唯物的に治すから唯物医学で、こっちは宗教的に治すから宗教医学です。そのほうが分かりが良いですね。
(御論文「唯物医学と宗教医学」朗読)〔「著述篇」第一〇巻二七八-二八二頁〕
こんな具合に宗教を説くつもりですが、そうすると、はっきり分かりますからね。それでなくては、人を救うことはできない。これは「見真実」で見ると、こういうことになるが、だいたい人間がほとんど「見真実」になる。そうすると、それが五六七の世になる。というのは、つまりいままではピラミッドみたいなものだったが、「見真実」は一番上なんです。ところが、人間が下にいたから分からなかったが、だんだん魂が上がってこの辺(ピラミッドの頂上付近)まで上がる。そうすると、悪いことしたりするのはつまらないということが根本的に分かるんです。