御伺い 当年三〇歳の未入信の男子、昨年五月ごろより左の手足の指先だけが、爪には異常なく爪先から指腹にかけて、三角形に紫色し非常に痛んでまいりましたので、六カ月ほど医療を行ない、最後に手術をいたしました。一時痛みは去り、紫色もとれましたが、左手足指の関節から曲折し、鉤状になってしまいました。ところが今年の五月ごろより、反対の手足の指が同様の症状になり、歩行もできず、右の苦痛を緩和するために、絶えず手指をかいていなければいられない状態になりました。御浄霊を三、四回ほどいたしましたが、痛みはいくらかは薄らいできました。化膿はいたしません。本人の弟は一昨年骨膜炎で死亡いたし、その後ちょうど一年目に右のような発病をいたしました。なにか霊的に関係あるものでございましょうか。それともいかなる原因でございましょうか。
御垂示 骨膜炎はどこの骨膜炎ですか。
御伺い 足でございます。
御垂示 手は骨膜炎じゃないね。
御伺い さようでございます。
御垂示 それじゃ、この霊と関係ありませんね。もし関係あるとすれば弟さんのほうですね。やっぱり薬毒ですよ。紫色というのは毒血ですからね。А疽ですね。そこに薬毒が固まっているのに、種々な療法をしたからね。うっちゃらかしておくとだんだん溜まってきて、一カ所くらいですむんです。それを種々なことすると、そこに溜まらないで他に溜まる。やはり薬の被害者ですね。やっぱり薬毒です。だから気長に浄霊すれば治ります。薬をつけたり、切ったり……いろいろすると他に行く。結局、薬と医者が病名をつくるんです。治そうとすることが、治るのでなく増やすんですからね。それさえ分かれば、病気の原因なんかなんでもない。この間『サン』という新聞に一〇五歳のお婆さんで……孫、曾孫を集めると百何人かになるんです。そして、私は薬と注射は嫌いだと言うんです。薬と注射が好きで長生きしていると言うのなら良いが、そんなことしない人が長生きするんですから、どうしても、事実ということと学理ということが矛盾していることに気がつかない。頭が非常に悪い。物事をあべこべに解釈する。その点は野蛮人みたいですね。