昭和二十六年八月十八日 『御教え集』一号 (5)

御伺い 昭和二四年四月入信のS・Y(五六歳)と申しますが約一七年前より左耳下に小さな瘤ができ、それがしだいしだいに大きくなり、入信当時は五、六歳の子供の握り拳ほどになっておりました。ところが御浄霊を約半年ばかり続けましたころより二、三カ月間に急に大きくなり、ちょうど左頬から耳の後にかけて拳を二つくっつけたようになりました。その間御浄霊は続けておりましたが、昨年末よりいままで骨のように堅かった瘤もだんだん赤く腫れてまいり、本年一月先端より排膿し始め、約半年あまり排膿いたしておりますが、一時少し小さくなったようでしたが、また大きくなってきたようです。本年一月ごろより痛み出し夜も充分寝られない日がときどきございます。現在排膿している箇所も一部分軟らかくなっていますが、赤く腫れている箇所も先端より約半分くらいです。その箇所には動脈が表面に出ています。本年一月排膿前激痛に堪えかね医師に相談いたしましたところ、この瘤は動脈を取り巻いてできているゆえ、手術の方法がなく、またこのままなれば生命にまで及ぶと申したそうでございます。

 本人は若いときよりあまり大病もせず、従って薬剤もあまり使用していない由。ただ一〇年ほど前神経痛にて約二年あまり左腕に「やいと」を続けたことがございます。

 右の浄化は霊的に関係がございましょうか。また御浄霊箇所は現在患部ならびに後頭部、延髄部などいたしておりますが、それでよろしゅうございましょうか。謹んでお伺い申し上げます。

 なお御屏風観音様は本年四月御奉斎いたしました。

御垂示 ははあ、これはね、薬毒ですがね。薬毒は三〇年でも五〇年でもちっとも変わりませんからね。これはここ(頸部)に固まって溶けて出るんです。別に難しい点はないんです。あんまり圧迫や……熱が出て体が衰弱すると楽観できないが衰弱さえしなければ必ず治ります。それから御浄霊の箇所はここ(頸部)から行きますからね。それから肩から行きますからね。ここ(頸部)と肩をやる……こっちのほうをやるとこっち(耳の後)のほうが柔らかくなりますからね。こっちから押されるから外に出る。これも気長にやれば治るはずですがね。しかし原因はやっぱり薬毒ですよ。それからね、兵隊に行った人で、よくこういうことがある。外地に行く場合、いろんな注射をするからね。南洋に行った人はこんなに(前頭部)腫れることがある。顔が腫れあがっちゃう。こういうのは二、三日ほおっておくと穴があいて治ってしまう。そういうのは知っておくと良いですね。

「『御教え集』一号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年08月18日