昭和二十六年八月十八日 『御教え集』一号 (3)

御伺い I支部所属、教師第三位Y・T氏(二四歳)の浄化についてお伺い申し上げます。

 T氏は本年七月一二日、数日前より徴候ありたる由なるも、全身麻痺状態より呼吸烈しく全身硬直し、仮死状態の急激なる浄化起り、浄霊約一時間にしてようやく落ちつきましたが、午後一一時ごろ再度起り、明主様に御守護お願いせししだい、引き続き翌日二回、その後本日に至るも数日に一回くらい同症状になり、仮死状態となるや御浄霊の後善言讃詞を数回奉唱すれば漸次回復する。最近の症状は最初よりもよほど軽く体力もかなりあり、浄化の症状起るや善言讃詞を欲し、奉唱し終わるや一時仮死状態となる。本人は満州義勇軍に従軍し駐満約三年余、終戦後一年して帰省、家族は姉二人中教師、弟は建設奉仕隊に約半期、一家挙げて御救いに精進させていただいている家であります。父は数年前死亡、母は子供とともに精進しておられる。昭和一三年より二〇年までの間に父、兄二人、姉一人、弟一人死亡しており、兄二人は外地で戦死、弟Jは一三歳のとき溜め池にて水死、駐満中殊に敗戦後捕虜中、同僚は冷下〇〇度の寒さに堪えかね倒れたる者数知れず、T氏は身心強健のため九死に一生を得、同僚の世話をかなりしたる由、前記の浄化の症状は昨年八、九月に約三回あった。霊的にも関係あると思いますが、在満中に骨髄まで凍傷症状状態にかかりおりたる者の浄化であると思いますが、かつて聞いたこともなく見たこともないものすごい浄化症状であり、A先生にも十数回御浄霊を受け、追々元気になりつつあるも、霊的関係および御浄霊その他の御神示を謹みてお伺い申し上げます。

御垂示 これは死霊ですよ。この戦友の……こういう霊ですね。つまり、これは死んだときの状態が出るんですね。全身麻痺状態、呼吸烈しく、全身硬直。これは死霊の状態そっくりですね。善言讃詞を欲しい……と言うのは、霊が救われたいためですね。要するに、霊の病気が治って行く、そうして、自分が救われているから判って、最初はむちゃくちゃに憑ったものですが、そうして早く救われたいために、善言讃詞を聞きたがるので、これは結構ですよ。これは、だんだん良くなりますからね。心配ないです。できるだけ御神書を読ませるようにね。ふつうの……なんでも良いです。『信仰雑話』でも良いです。霊に打ち聞かせるんです。霊を信者にするわけですね。そうすればたいへんな功徳をしたことになる。

「『御教え集』一号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年08月18日