御伺い 私の先祖の屋敷に稲荷を祭ってありましたが、祖母の代、大火事にて稲荷もともに焼失いたしてしまいました。その後父母の代に屋敷は人手に渡り移転しましたところ、祖母の夢の告げに、狐が現われ「どうか祭ってほしい」と言うので、「それでは私の家へ来てください」と言いますと「子供がたくさんいるから行かれない」と申しますので「子供もみんな連れてきてください」と言って目が覚めたそうです。それからさっそく祭りましたが、その後次々不幸続きで、ある神憑りに見てもらいましたところ、きれいな白狐で「あなたのお祭りが足りないゆえ神格になれない」と言われ、さっそく護摩を焚いていただき末広明神と命名されました。その翌月生後一年二カ月の女児が死に、その後また女児が死亡いたしました。昭和二一年一家四人御守りをいただき、二二年光明如来様を御奉斎いたしました。二三年正月、教会の人に来ていただき、元へお帰り願うようにお祭りいたしましたが、当稲荷は先祖でしょうか。またこのままでよろしいでしょうか。私は二〇歳代よりトラホームで入信前二回手術いたし「針」「やいと」もいたしました。現在では逆まつ毛で非常に苦しんでおります。
偉い先生方にも、御浄霊いただいておりますが、いまだに治りません。
これは前の稲荷と関係ございましょうか、右謹んでお伺い申し上げます。
御垂示 この稲荷は処分してはいけませんね。これは祖先か、または祖先でなくても白狐ですからね。狐のほうでは、白い狐の系統とふつうの稲荷とある。ですから悪い狐でないんです。ですから良くしてやると守護するから、そのままにして処分してはいけない。狐の中で神格を得ているから。
やっぱり相応しないから相応してもらいたくいろいろやるんですがね。これは、ちゃんと良くお祭りしてやって、月に一回……月並祭のとき祝詞を奏げるというようにする。それからトラホームも逆まつ毛も稲荷と関係ありません。トラホームは薬毒ですからね。眼に目薬が滲み込んで、それがまた出てきてブツブツになってそこから膿が出る。それと、頭にある場合に眼から出ないで瞼から出るというのもある。これは浄霊していると治るがそうとう長くかかる。それから浄霊する場合は前頭部。それから逆まつ毛というのはまつ毛の出る位置が悪い。これはやっぱり眼瞼に毒があるので、それに遮られてそののびる所が違っちゃう。やっぱりこれも浄霊すれば治ります。前頭部……この辺に毒があるから気長にやればすっかり治ります。
御伺い 狐のお祭りは永久にお祭りすべきでしょうか。
御垂示 まあーそうですね。永久ということもないが、まだそうですね。ずっと先に行くと祭らなくても良いようになるかもしれませんが、いまのところははっきり言えない。