昭和二十六年八月一日 『御教え集』一号 (5)

御伺い M・Y(五〇歳)腸結核および腸閉塞と診断され、S病院に入院いたしストレプトマイシン注射後下痢は止まり、そのため医師は便通をつけるため強力なる下剤を服用させ、これにより腹痛および衰弱はなはだしくなり、入院後一カ月目にて医師にも死の宣告を受け、また伏見稲荷を熱心に信仰をしておりました関係上、前記稲荷にお伺いを立てましたところ、伏見様がお怒りになっているから日蓮様が替わりにお出になったとのこと、そのときのお授けには当人の命は後二〇日しかないとのことでございます。

 その後三五日目より御浄霊をさせていただいてより、下剤その他強力なる薬物は服用いたさぬようにしており、また食事は現在軽く取っております。

 昨今の症状は毎日熱が七度五分より四〇度くらいを上下いたしており、御浄霊三日目より腹部固結もだいぶ軟らかくなり腹痛も薄らぎ下痢を始めましたが、排尿の際は非常に苦痛を伴います。

 ちなみに現在に至る以前、伏見稲荷にお百度詣りをいたし、その節よりそうとうの腹痛および硬直状態にて下痢を始めました。なお前記稲荷は家の中に祭っております。

 現在では当人始め家族も一生懸命このお道におすがりいたし、さっそく入信させていただきたいと申しております。

 今後稲荷の処置および病院内での御浄霊をいかがいたしましたらよろしいのでございましょうか。御垂示お願い申し上げます。また御守護のほどお願い申し上げます。

御垂示 病院に入っているのは困るな。ザルに水汲んでいるようなものだ。伏見稲荷は光明如来様をお祭りしてから、一年くらい経ってから、お帰り願うというようにすればいい。しかしだいたい薬毒はお医者さんがつくったので、その作られた所にいては命をなくするから、命が惜しかったら退院するんですね。稲荷どころじゃない。医療のほうがよっぽど恐ろしい。腸閉塞で食事を取っていますが、いい加減なことを言っているんですね。おかしいですね。これを知らせるのが救いなのですからね。

 政府始め、みんな迷信している。われわれのやっているのは、みんな迷信打破なんですからね。われわれを気違いと言うが……気違いが正気の人を見れば気違いと思うようにね。

「『御教え集』一号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年08月01日