昭和二十六年七月一日 『御垂示録』六号(7)

〔 質問者 〕その龍神と貝と関係がございましょうか。

 昔は貝が貨幣だったからね。先に、大本教の時分。出口王仁三郎……聖師様と言っていたが……ある晩、遅くなって帰ろうとすると、聖師様が泊って行きなさいと言う。二代様の床なんです。敷きっぱなしになっていて、寝ろと言うから、私はかまわず寝たんですが、他の人が、一信者のくせに二代様の床に入って寝た。寝ろと言われても、お断りするのが本当だ「けしからん」と言っていたが、私は腹の中で知っているからね。二代様というのは、龍宮の乙姫さんです。聖師様は素盞嗚尊です。素盞嗚尊の奥さんが、龍宮の乙姫さんです。明くる朝聖師様に挨拶にいった。「海贏」と言う貝があります。生で食うと非常にうまいんです。「岡田さん、これは食うとうまいから、食いなさい」と言うので、「海贏」と言うのは、これはたいへんな御神業だなと思ったことがある。だから、すべて貨幣に関係したことは、貝の字がついている。賣り、買い、と貝の字がついているのは、そういうわけです。大本教は、たいへんな御神業の基礎的の意味がある。去年、留置場のとき、教祖様に会った。「大本教を助けてやってくれ」と言っていた。将来、助けてやらなければならない時が来るんです。

  

〔 質問者 〕蛤の上に観音様がおられるのがございますが、どんな意味がございましょうか。

 観音さんの働きというのはたくさんありますからね。蛤というのは物質的な意味がありますからね。観音さんは、そういった物質上の働きをなさる。そういう意味ですね。三十三相の一つですね。

「『御垂示録』六号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年07月01日