昭和二十六年五月二十日 『教えの光』(宗教、科学、哲学、芸術)(17)

御伺い 千手観音様の御頭の上にお顔が見えますが、なにを意味しているのでしょうか。

御垂示 仏であり阿弥陀如来である。実をいうと阿弥陀は観音の母になる。神仏は人間と違って親子夫婦など場合によりいろいろにかわる。千手観音の頭は十一面観音様と同じで、前三面は慈悲、横三面は憤怒、他の三面が勇気、後方一面が笑いである。阿弥陀は月光菩薩の場合、観音は日になるから、この場合夫婦にもなる。本当いうと達磨は阿弥陀の化身である。月の字を略すると ・ となり、ダルマの形である。西王母の園の三千年の桃の実が観音である。故に西王母と観音は親子となるので、観音は桃太郎にもなって鬼ケ島征伐するのは邪神を平げる働きである。また釈尊は観音を生んだので母にもなる。

「『教えの光』、岡田茂吉全集講話篇第五巻p298」 昭和26年05月20日