昭和二十六年五月一日 『御垂示録』六号(8)

 --風神、雷神について、お伺い申し上げます。

 宗達の画いたものですね。つまり、昔は人格化したというのを、ああ言った。空想的なものだね。良さと言うが、ああいうのは理屈じゃいけない。一つの……昔の人の考えた、そういったもので、人間化した。ユーモア的に考える……昔の人の考え方におもしろいものがある。それを表現して筆であらわしてあるのをみて、おもしろいと言うわけです。理屈じゃない。

  --そういたしますと、主観的なものでございましょうか。

 いや、主観的でもないですね。主観も客観もなく、ただおもしろいと言うのです。ただそれでいい。

「『御垂示録』六号岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年05月01日