昭和二十六年四月一日 『御垂示録』六号(18)

  --無肥料栽培で、野菜の栽培が割方困難ですが、それは人糞をかけているほど困難なようでございます。

 そうです。稲は水田ですから肥毒が早く減りやすい。片っ方は土に食い込んでいるから、そういうのは掘り返して、人糞のほうを下にやって、下のを上にやると良い。

  --買ってきた種を、浄霊をていねいにいたしますと芽を出さずに消えてしまいますが、その代わり浄霊をウンとして生えたものはすばらしくできがよろしゅうございます。

 そんなことはないですよ。

  --浄霊不足ではございませんでしょうか。

 そうなんですよ。浄霊のしっぱなしということがある。熱があるのに、浄霊してよけい高くなる。山を上るが、それを越す力がないのです。それと同じ理屈ですね。浄霊する人の力にもあるわけですね。こういうことがある。肺病とかの病気は浄霊が効き過ぎてかえって具合が悪いから、もっと間を置いたほうが良いでしょうかと言う人がある。効き過ぎるくらいの力があればたいへんなものです。実際はそういう人は、効かな過ぎることを間違えてるのです。熱が出たり、咳が出ると効き過ぎると思うのですね。

 藁を入れますね。藁を入れると……藁に肥料があると思うが、ぜんぜん関係がない。土というものの認識が本当にできていない。しかたがないから、今度「土は肥料の固まり」というのを出します。

  --だいぶ無肥料でやっているんですが、虫がつくのでございます。

 肥毒があるんでしょう。

  --しかし飛んでくるんです。

 いや、それでもね……こっちに肥毒があるからです。少しくらいはあるのです。薬毒のない身体というのはないからね……同じですよ。

「『御垂示録』六号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年04月01日