--宗教革命の導火原因となったローマ法皇の免罪符発行に対して、時のドイツ神学者マルチン・ルターは福音主義を奉じて強烈に抗争し、ついに、新教の基礎を造りました。免罪符排斥の主点は、民衆の欺瞞と、ローマ法皇の圧政と寺僧の享楽を批難するところにあったものと考えられますが、キリストの殿堂を復旧しようとして執った法皇の行為と、ルターの思想に対しての御見解を御教示ください。
どちらにも理屈はあろうが、私から言えば、たいした問題ではない。ただルターの宗教改革がある程度成功したということは、ローマ法皇のやり方に欠陥があったからと解釈すべきであろう。
「『地上天国』二十二号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年03月25日