客 聞くところによれば、貴教はだいぶ穏やかならぬ予言をなさったとのことだが、事実であるか、それを伺いたい。
私 へー、それはどういう予言ですか。
客 何月何日以後は疫病がはやり、貴教の信者のみ助かるとか、また何月何日以後には恐ろしい天災地変が起って死者大多数とかおっしゃったそうですが、これは本当でしょうか。
私 (呵々大笑)……本教では予言は絶対禁じてある。なぜなれば予言をして当たればよいが、外れた場合信用は零となるからである。また脅かされ、助かりたいために入信するのは自己愛的信仰で本当のものではない。これについて大本教のお筆先にこういう名文があった。「怖さ故の改心はホンマものでないぞよ」と。
以上のようなわけで、本教には絶対予言はないから、今後そういうことを聞いたら、なにかの間違いか、悪意のデマとされたいのである。本教の主義主張やいっさいは、本教刊行物に載せてあるから、その記事に対しては、いっさい責任を負うのは勿論だが、噂噺などに対してはいっさい責任はないから、そのつもりでいてもらいたい。
客 よく判りました。
「『救世』六十五号、岡田茂吉全集講話篇第三巻p553」 昭和25年06月03日