〔 質問者 〕「五六七の御代」になっても引き続き勉強いたしたいと思いますが、どのような勉強法をとったらよろしいでしょうか。
【 明主様 】 これは少し早すぎますね(笑声)。五六七の世になると学問はいまとはたいへん違ってくるんです。もっとずっと簡単になるんですよ。いまの学問は医学と同じでぜんぜん間違った方向に行ってるのが多いですからね。だから私はいつも言うんですが、教育は小学三年、中学三年、大学三年で、合計九年間やって、しかもいまの大学卒業よりもっとずっと優れた頭の人間ができるようになるんです。
五六七の世になると医学はなくなりますしね、物理だって半分くらいになるし、それから法律もそうとうなくなりますよ。刑法第何条なんてのはいらなくなりますからね。近ごろよく言われる民事訴訟法だっていりませんよ。民事訴訟法なんてのは借りた金をちゃんと返してしまえば必要ないんですが、借りた金を踏み倒そうとするから、それであの法律があるんですからね。なにしろ、医学と法律が減るだけでもたいした違いですよ。それから経済学もぜんぜんなくなりはしないけど、ずっと簡単になりますよ。そうそう、税法がなくなっちゃいますね。いまの税法なんて実に馬鹿馬鹿しいもんですよ(笑声)。五六七の世になると、あらゆる会社、法人、個人がみんなその利益のだいたい三分の一くらいを政府に納めるようになるんで、税務官吏なんかも必要なくなるんです。
また、そのころになれば人間が立派になり、正しい行いをしてごまかしなんかやりませんからね。国民のほうから進んで税金を政府に納めるようになるんで、国税徴収法だとか所得税法なんかはいらなくなるんです。で、そうして集めた金が国の財政を運営して行くのにちょうどいいぐらいの金高になるんです。いま、二重にも三重にも脱税するのは多額の税金が課せられるからでもあるんで、これは昔軍備のために金を集めることからで……軍備に使った金って言ったら、そりゃあ莫大なもんですからね。その間違いがだんだんいまのようになったんです。国鉄の赤字だってそうですよ。あれは赤字なんて出すどこじゃない、儲かるつもりでやったんですがね。あれを国営にしたのは戦争の目的なんで、いざっていうときに金を賄うのに税金だけじゃ間に合わないもんだから、国鉄の利潤を使おうっていう肚だったんです。専売官営事業だってそうですよ。いままでの日本はヤクザだったんですね。アジアを侵略したのはヤクザが喧嘩口論で繩張りを拡めたのと同じですよ。喧嘩にはやはり金がいるから国民をおびやかして金を集めたんです。いま、日本が苦しんでるのはその罰ですよ。国民が犠牲になってるわけですね。しかし、国民でも、本当にいいことをしてる人は罰が当たりませんよ。戦時中や戦後を通じて被害のない人がいますよ、この信者の中にもね。