〔 質問者 〕水害でこわれた橋げたを材料として家を建てるとよくないと申しますが、いかがなものでしょうか。
すべて橋げたに限らず、下級なものに使ったもので人間の家を建てるのは間違っている。そんなことをすると、ろくなことはない。橋げたに使った資材でも、下のものに使うのなら差し支えはない。家は、人間が住まうのだから、いわば人間の守護神のようなもので、いったん橋げたなどに使ったものを使うのは、人間の地位に相応しないと言うわけである。故に家を建てるにはできるだけ道理を考え正しくすべきである、と言って良すぎてもいけない。それは桧のごときは神宮などに使うべきものであるから、これを使用するとかえってよくないことになる。
「『地上天国』十四号、岡田茂吉全集講話篇第三巻」 昭和25年03月20日